この製品・サービスの良いポイントは何でしょうか?
この製品は、手軽でWiki的に書ける「社内の日常Q&Aお助けツール」です。WiKiは最初少し覚えることがありますが、形の整ったページを生成するのには最適な技法です。覚えること自体は、ヘルプも簡易リファレンスと詳細リファレンスに分かれているので、素人でも問題ないかと思います。
「日常Q&A」は雑談的に交わされる、「あれってどうやるんだっけ?」と言った問題と答えのことです。誰かに質問して、誰かが答えてくれるという、「場」を作ってくれるツールとも言えます。
同時にそうしたやり取り自体の評価も見える化してくれます。一度なされた質問を、再利用しながら、情報の更新も進められるという側面もあります。
情報構造的には、フォルダの中にカードが有り、そこにコメントや「イイね」が紐付く形です。フォルダーは10階層以上深くできますし、カードも後で好きに移動できます。日々更新する情報の再整理のためにも使い易い構造となっています。
改善してほしいポイントは何でしょうか?
こうしたツールは、見た目が使い勝手に直結するケースが多いと思います。その意味で、表示スタイルを変えられたら尚嬉しいです。私自身はStylishというCSSを上書きできるブラウザの機能拡張を利用して、行間や文字サイズを、ノートPCの小さな画面でも見やすいように工夫して使っています。
また、貢献度見える化と直結しているため、「誰が書いたか」が中心に設計されています。ですので、例えば総務の各種書類の書き方などの情報を整理したいと思った時には、その担当者か総務部のグループアカウントのアイコンが目立つように表示されます。しかし、そうした全社共通情報は「人事」とか「経理」などのアイコンで見た目上の分類ができた方が嬉しいと思います。この辺りのカスタマイズの自由度がもう少し高ければ尚嬉しいです。
更に、URLを入力すると、「ブログカード(サムネールとタイトル情報など)」を自動で生成してくれるのですが、とってこれる範囲がイマイチ狭いようです。Amazonの本の表紙を表示してくれたら推薦図書一覧が作れますし、映画リストや地図からの観光案内など、色々と情報展開方法が増えると思われるので、期待したいです。
どのようなビジネス課題を解決できましたか?あるいは、どのようなメリットが得られましたか?
個人の情報整理、特にツールなどの調べ物をする際に重宝しています。同じポイントで長所短所を比較したいので、どうしても修正変更や再分類ができないと面倒です。それがこの自由度の高い情報構造にしっくりとハマります。チーム用ではなく、個人の情報ボックス構築ようとしてもいい感じです。Notionなどの最先端感は余りありませんが、少人数用の無料プランがあるので、情報が増えても安心して書き溜められる「安定度」が利用時の心地よさを生んでいると思います。
また履歴管理が強力です。版ごとの増減修正が分かりやすく見れます。共同でマニュアル管理をする際にも、誰がいつどんな変更をしたのかが分かることは今後益々重要になると思います。
検討者にお薦めするポイントがあれば記入ください
マークダウン記法でテキストが書きやすく読みやすい、画像はコピペで可能なのでいちいち画像ファイルを用意しなくても大丈夫。情報自体は、後で自由にフォルダを移動できるので、再整理を前提に書き進められます。
更に少人数だと無料プランがあります。大きな単位での導入の前に、自分用の情報箱を構築するところからスタートできます。
情報を扱う操作感としては、Microsoft OneNoteに近いですが、情報をペタペタと好きな所に貼っていくのではなく、きっちり正しく書いていくスタイルです。マークダウン記法の意味でもNotionに近いですが、UI的にもそれほど未来感はありません。両者の中間的なツールと言えると思います。WiKi好きな方は迷うところなく活用できると思います。
あと、情報公開にいらぬ忖度(そんたく)が不要な環境が必須かもしれません。誰が書いて、誰が褒めたかが丸わかりなので、その辺りで気を遣う必要のある組織には不向きだと思います。積極的に情報整理&公開を皆がガンガンやっていって、その見える化は付録みたいな感じで使うのが良いように思います。