投稿 【生成AI検証】ChatGPT vs Grok|十番勝負で徹底比較してみた!本当に賢いAIはどっち? は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>なかでも、いま最も注目を集めているAIチャットボットが「ChatGPT」と「Grok」です。両者は同じ対話型AIという特徴を持ちながら、使える機能や得意な領域については若干の違いがあります。
本記事では、そんなChatGPTとGrokについて、文章生成やコーディングから、画像解析やデータ分析まで、合わせて10個のテスト項目を用意して徹底比較*していきます。
AIチャットボットとして世界的な知名度を誇る両者ですが、果たしてどちらのAIがより優れているのでしょうか?AI同士のプライドを賭けた十番勝負がいま幕を開けます。
※ 本記事は米国の『G2.com』からコンテンツ提供を受けて掲載しています。
参照:G2 Learn – I Put Grok vs ChatGPT Head to Head and One Stood Out
* 2025年6月時点における、あくまで「個人的な感想」にもとづいた調査レポートです。実際のAI性能や生成結果を保証するものではありません。
まずは実際の勝負を始める前に、ChatGPTとGrokそれぞれの違いや共通点を整理しておきましょう。
項目 | ChatGPT | Grok |
---|---|---|
G2評価 | 4.7 / 5 | 4.4 / 5 |
AIモデル | 無料版:GPT-4o Mini 他有料版:GPT-4.5, o1, o3-mini-highなど | 無料版:Grok 3 他有料版:SuperGrok (拡張アクセス) |
得意分野 | 汎用利用 (執筆・コーディング・画像生成) | 簡潔な要約、リアルタイム情報、カジュアルコンテンツ |
強み | 構造化・正確性・幅広い統合機能 | ユーモア・スピード・リアルタイム性 |
料金 | Plus:$20/月 Pro:$200/月 | SuperGrok:$30/月 または $300/年 |
ChatGPTとGrokは名前こそ異なるものの、その中身は想像以上に似ています。トーンやブランディングの違いはさておき、どちらもあらゆるデジタルタスクに対応できる優れたマルチモーダルAIツールとして設計されています。
項目 | ChatGPT | Grok |
---|---|---|
哲学と個性 | 頼れる勉強仲間のように礼儀正しく明快。やや堅めで、真剣なタスクに最適。 | 皮肉っぽくユーモラス。人間味があり楽しいが、繊細なタスクには不向きな場合もある。 |
AIモデル | OpenAIのGPTファミリー。無料: GPT-4o mini有料: GPT-4o, GPT-4.5, o1, o3-mini, o3-mini-high | xAI開発のGrok-3を採用。長文推論とリアルタイム更新を重視。 |
コンテキストウィンドウ | GPT-4oで128Kトークン処理可能。大半の業務で十分。 | 最大100万トークン対応。非常に長い会話や複雑プロンプトに最適。 |
知識のカットオフ | 2023年10月まで更新済み。ブラウジングで最新情報追加可能。構造化調査に強み。 | 厳格なカットオフなし。XとWebからリアルタイム取得。ただし文脈や信頼性が課題になる場合あり。 |
プラットフォームエコシステム | AI生産性ハブとして進化。カスタムGPT、チームワークスペース、ファイル分析、プロジェクト作成などが可能。 | シンプルなアシスタント型。カスタムボットや統合機能は未提供。自己完結的。 |
アクセシビリティ | chat.openai.com、iOS/Androidアプリで利用可能。プラットフォーム非依存。 | X.com、iOS/Androidアプリ、grok.comで利用可能。特にトレンド情報はXに強く依存。 |
ファイル処理 | PDF、DOCX、TXT、PPTXなどに対応。最大512MB/ファイル。無料ユーザーは1日3ファイルまで。GPT-4oで高精度解析・要約が可能。 | DOCX、XLSX、CSVなどをサポート。OneDrive・Google Workspaceと連携。ただしサイズ上限や利用制限は非公開。 |
項目 | ChatGPT | Grok |
---|---|---|
ライティング支援 | レポート要約、記事下書き、アイデア出しなどに優れ、幅広い用途に対応。構造的で精度の高い文体。 | 同様に幅広いコンテンツ生成が可能。ユーモラスでカジュアルな文体に強み。 |
コーディング支援 | Python、SQL、JavaScriptなどを高精度で対応。コード生成・デバッグ・最適化の完成度が高い。 | 幅広い言語をサポート。精度はやや劣るが、一般的なタスクは十分に処理可能。 |
ボイスチャット | 音声入力・音声出力の両方に対応。直感的で自然な会話体験を提供。 | 同様に音声対応。ハンズフリー操作でのインタラクションに有効。 |
マルチモーダル | テキスト・画像・音声を統合。特にGPT-4oで高度な画像解釈とスムーズな音声対話を実現。 | テキスト・画像・音声に対応。ただし視覚推論の深さは限定的。動画入力は未対応。 |
ウェブリサーチ | SearchGPTでWebにアクセスし、引用付きの構造化調査結果を提供。複雑テーマの掘り下げに適する。 | DeepSearch/DeeperSearchでWeb全体を探索。文脈豊富な情報収集と探索的リサーチに特化。 |
今回の対決のルールについても、あらかじめ整理しておきましょう。特に「評価領域」と「評価基準」については、どちらか一方が有利になってしまわないよう、なるべく公平性と客観性をもったルールの設計が重要です。
評価領域については、以下の10個の課題でテストするものとします。
評価領域 | 内容 |
---|---|
①:要約文作成テスト | 対象の記事を3つの箇条書き(1つ50語未満)で要約する |
②:創作文作成テスト | 指定した条件で300語のSFシーンを物語調で作成する |
③:コンテンツ作成テスト | 指定した条件で架空製品のブランドキットを作成する |
④:アプリ開発テスト | パスワードジェネレーターを即時実装レベルで作成する |
⑤:画像生成テスト | ブティック店のオーナーをストックフォト調で生成する |
⑥:画像解析テスト | インフォグラフィック図解と手書きメモ画像を読み取る |
⑦:ファイル分析テスト | 論文のPDFファイルを100語未満の5つの箇条書きで要約する |
⑧:データ分析テスト | GoogleトレンドのCSVからデータの可視化と傾向を分析する |
⑨:リアルタイム検索テスト | 直近で重要なAIに関連するニュース記事を3つ取得する |
⑩:ディープリサーチテスト | AIチャットボットの現状に関するレポートを作成する |
テストの実施にあたっては、それぞれのAIに全く同じプロンプトを正確に送信しました。カスタム指示や書き換え、モデル固有の調整は一切行っていません。
また、このプロンプトは、比較的妥当なベンチマークデータとなるよう、Gemini、Perplexity、DeepSeekといった他のチャットボットの検証でも使用しています。
評価基準については、以下の4つの観点から評価するものとします。
評価基準 | 内容 |
---|---|
①:正確性 | 事実に基づいた信頼できる情報であるか? |
②:創造性 | ユニークで思慮深く、適切に構成されているか? |
③:明瞭性 | 読みやすく論理的で、そのままの利用が可能か? |
④:実用性 | 大幅な編集をせずにワークフローへ組み込めるか? |
テスト実施者だけの評価では、どうしても主観的な評価に偏ってしまうため、上記の評価基準に加えて、G2のユーザーレビューと検証結果を照らし合わせて、評価の妥当性を検証しました。
現時点では、まだGrokのレビューは十分に蓄積されていない一方で、ChatGPTは多数のユーザー評価が存在します。こうしたポイントも加味したうえで、なるべく公平な評価になるよう心がけました。
免責事項: AIの応答は、同じプロンプトであっても、フレーズやセッション履歴、システムアップデートなどによって異なる場合があります。今回のテスト結果は、あくまでもテスト実施時点でのモデルの能力を反映しています。
ではいよいよ、ここからはChatGPTとGrokの実際のパフォーマンスを見ていきます。まずは要約テストからです。
課題:対象の記事を3つの箇条書き(1つ50語未満)で要約する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、対象の記事を3つの箇条書きで要約するよう依頼しました。比較的単純なテストですが、与えられた指示をどれだけ忠実かつ正確に遵守できるのでしょうか?
ChatGPTは要点の深堀りが上手な一方で、文字数制限は超過しがちな印象でした。コンパクトな要約というよりは、記事全文の抜粋のような内容で、簡潔さと正確さを追求する今回の趣旨としては、その目的を果たせませんでした。
一方のGrokは制限を厳守したうえで、記事内のレビュー数などの実数値を正確に抽出して、短く要点を提示してくれました。ソースタブが複数表示されるUIは、最初はやや戸惑いがあるものの、出力はノイズが少なく実務に投入しやすい印象です。
勝者:Grok 👑
ChatGPTの回答は思慮深くはあるものの、指示の遵守と情報の正確性では一歩及びませんでした。一方のGrokは指示を完璧に理解し、タスクへの遵守がより明確な印象です。このラウンドはGrokの勝利としておきましょう。
課題:指定した条件で300語のSFシーンを物語調で作成する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、300語のSFシーンを物語調で作成するよう依頼しました。情緒的な創作文は一見するとAIの苦手分野のようにも思えますが、創造性に期待したいところです。
ChatGPTはタイトル付与「放浪者のささやき」などの編集的所作が秀逸(指示されずにタイトルをつけたのでボーナスポイント)で、よりシャープで会話重視の文章です。特に終盤のどんでん返しは心理的なパンチが効いていて印象的でした。
一方のGrokは映画的な雰囲気を漂わせ、雰囲気のある描写と徐々に盛り上がっていく展開が、真の孤独感と緊張感を生み出していました。また、生成した文章には明確な起承転結があり、感情的な結末もうまく描かれていたのが印象的です。
勝者:ChatGPT 👑
ChatGPTは構成と映画的なインパクトで勝っており、より力強いクライマックスと緻密な散文が特徴です。一方のGrokは雰囲気とテンポの良さで勝っています。僅差ではありますが、この勝負はChatGPTの勝利としておきましょう。
課題:指定した条件で架空の製品のブランドキットを作成する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、製品のブランドキットを作成するよう依頼しました。1つのプロンプトには複数のアセット(メール本文、製品説明、タグラインなど)を提示しています。
ChatGPTの出力結果で特に印象的だったのは「あなたのスマートフォンに電力を供給すれば、地球に電力を供給できる」というキャッチフレーズです。パンチが効いていて、おそらくどちらのボットも思いついた中では最も力強いフレーズでした。
一方のGrokも負けていません。簡潔で一貫性があり、驚くほどブランド志向な印象でした。力強いキャッチフレーズから、InstagramやXにおけるプラットフォーム特有の言葉遣いまで、あらゆる観点で製品のペルソナを理解しているかのように書かれていました。
勝者:引き分け
ChatGPTは構造、明瞭性、そして見出しにふさわしいキャッチコピーを考えてくれました。一方のGrokは個性と視覚的なストーリーテリングをもたらしています。どちらも実務レベルであるため、この勝負は引き分けにしておきましょう。
課題:パスワードジェネレーターを即時実装レベルで作成する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、簡易なパスワードジェネレーターを作成するよう依頼しました。コーディングスキルのない非エンジニアにとってAIがどれだけ役に立つのか検証していきます。
ChatGPTは完璧なコードを提供してくれました。編集も調整も一切不要で、そのままコンパイラで実行することができます。インターフェースもすっきりしていて、クリップボードへのコピーボタンも期待通りの動作をしました。
一方のGrokは分かりやすいコードとプレビューインターフェースを備えたスタイルのジェネレーターを作成してくれましたが、クリップボードへのコピー機能は動作しませんでした。これは私のような非エンジニアにとっては致命的な問題です。
勝者:ChatGPT 👑
Grokは私のような技術に詳しくない人間にとっても使いやすいという点で大きなアドバンテージを獲得しましたが、やはり提供されたコピー機能のエラーが致命的です。この勝負はChatGPTの完勝ということで良いでしょう。
課題:ブティック店のオーナーをストックフォト調で生成する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、ストックフォト調の画像を生成するよう依頼しました。ロボットのような印象を消しつつ、自然で信憑性のある画像の生成に期待したいところです。
ChatGPTが生成した画像は構図・被写体のポーズ・雰囲気・ライティングが自然で、まるでプレミアムストックサイトからそのまま切り取ったような写真でした。販促バナーやLPなどにもそのまま使えるレベルといえます。
一方のGrokが生成した画像は少し物足りない印象を受けました。全体的なテーマは捉えているものの、照明は温かみや没入感に欠け、完成度が低い印象です。極めつけは手がぎこちなく、少し崩れているように見えることでした。
勝者:ChatGPT 👑
Grokはテーマへの理解は正しいものの、手指の違和感や背景の簡素さが目立った一方、ChatGPTは雰囲気や細かなディテール、そして最終的な出力まで完璧に再現していました。この勝負もChatGPTの勝利として良いでしょう。
課題:インフォグラフィックと手書きのメモを読み取る
このテストではChatGPTとGrokの両方に、データの図解と手書きのメモの解析を依頼しました。1 つはデータが詰まったインフォグラフィック、もう 1 つはエミリー ディキンソンの詩「希望とは羽のあるもの」全文を引用した手書きのメモです。
インフォグラフィックでは、両ツールとも6つの主要なデータポイントを抽出し、明確な要約を示してくれました。Grokは部門間の差異などトレンド示唆を付記したのに対して、ChatGPTは短く的を射た要約で読みやすさを優先するといった特徴が伺えます。
また、手書きの詩についても、両モデルとも正確に転記してくれました。Grokは私が尋ねた通り、焦点を絞って事実にもとづいた表現をしてくれました。ChatGPTは紙質や筆跡の特徴に言及するなど、少し個性を加えた出力結果が印象的でした。
勝者:引き分け
どちらも十分実用的なレベルであったため、この勝負は引き分けです。簡潔で要点を押さえた分析が欲しいならGrokを、もう少し解釈や洞察を加えて欲しいならChatGPTの利用が役に立つでしょう。
課題:論文のPDFファイルを100語未満の5つの箇条書きで要約する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、アインシュタインのPDF論文の要約を依頼しました。果たして、密度の高い学術的なコンテンツをAIはどれだけ正しく処理できるのでしょうか?
ChatGPTは文字数をわずかに超過しましたが、これはちょっとしたパターンとして気付き始めています。とはいえ肝心な要約は正確で、アインシュタインが果たした現代物理学への貢献について、より解釈的な文脈があったのが印象的でした。
一方のGrokはこれまで通り要点を忠実に守り、簡潔で的確な要約をすっきりとしたフォーマットで提示してくれました。文字数制限内に収めているところも流石です。論点も正確で、特殊相対性理論の中核原理と見事に整合していたのが印象的でした。
勝者:Grok 👑
ChatGPTも素晴らしい要約を提供してくれましたが、精度と指示への追従性を重視するなら、今回はGrokの勝利として良いでしょう。Grokは文字数制限と構造を厳格に順守し、ChatGPTは制約をわずかに超過しつつも、解釈や補足といった部分が充実していました。
課題:GoogleトレンドのCSVからデータの可視化と傾向を分析する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、指定したCSVファイルの分析を依頼しました。CSVファイルの内容は「米国におけるChatGPTの検索インタレスト(3ヶ月分)」を与えています。
ChatGPTはパターンを強調するだけでなく、統計的な深みも備えていました。平均値や中央値、標準偏差やパーセンテージといった各指標を含む概要表も表示してくれました。また、グラフ上に7日間の移動平均線を描画したことは特筆すべきポイントといえるでしょう。
一方のGrokは平日と週末の行動の違いや具体的なピーク日といったトレンドを自然な言葉で示してくれました。深く掘り下げるための提案を行ってくれたのも高評価です。ただし、ストーリーテリングという観点では評価できるものの、数学的な分析までは一歩及ばない印象です。
勝者:ChatGPT 👑
どちらのツールもトレンドを明確に分類し、折れ線グラフで推移を可視化することができました。両者ともに素晴らしい結果でしたが、ChatGPTの方がより厳密で詳細な分析を提示してくれたため、この勝負はChatGPTの勝利です。
課題:直近で重要なAI関連のニュース記事を3つ取得する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、AI関連の最新ニュースを取得するよう依頼しました。特に、X(旧Twitter)へのアクセスが直接できるGrokの提案結果には注目したいところです。
ChatGPTが取得した記事は、Grammarlyの10億ドルの資金調達、がん治療薬予測におけるAIの画期的な進歩、Amazonとニューヨーク・タイムズの新たなライセンス契約など、最新のニュースを抽出してくれました。複数の信頼できるソースから裏取りしており、鮮度と信頼性を両立しています。
一方のGrokが取得したニュース記事は、1週間以上前のものが混在しており、AIとの関連性は認められるものの、最新のニュースという感じではなかったことが少し残念でした。とりわけBBCの記事には大きく依存しており、メディアを横断したリアルタイム検索は課題が残る結果となりました。
勝者:ChatGPT 👑
なんとも意外な結果になりました。このテストでは当初、Grokが優勢だろうと予想していたのですが、驚いたことに、ChatGPTの提示した記事の方が明らかに鮮度が高く、信頼性の高いものでした。この勝負はChatGPTの圧勝です。
課題:AIチャットボットの現状に関するレポートを作成する
このテストではChatGPTとGrokの両方に、エグゼクティブレベルのレポート作成を依頼しました。ChatGPTのDeep ResearchとGrokのDeepSearch、どちらがより複雑な情報を調査できるのでしょうか?
ChatGPTは生成目標を明確にするため、追加の質問をしてくれました。この時点で高評価です。最終レポートは明快で整理されており、役員会議にふさわしいトーンが備わっていました。奥深さと読みやすさのバランスが非常に優れている印象です。
GrokはDeepSearchとDeeperSearchの両方を活用し、視覚的にわかりやすい内容のレポートを2つ作成してくれました。チャットボットの進化から市場動向、プラットフォームの比較まで、幅広い情報を網羅しています。ただし、文章のトーンや流れには揺らぎが見えたため、その点はマイナスです。
勝者:ChatGPT 👑
この勝負はChatGPTの勝利です。目標の明確化のために適切な追加質問をしてきたことが決め手になりました。Grokは文章のトーンや流れの揺らぎに懸念が残ります。
これまでのテスト結果を表形式で振り返ってみましょう。勝負の結果は以下のようになりました。
テスト内容 | ChatGPT:6勝2分2敗 | Grok:2勝2分6敗 |
---|---|---|
①:要約文作成テスト | – | 👑 |
②:創作文作成テスト | 👑 | – |
③:コンテンツ作成テスト | – | – |
④:アプリ開発テスト | 👑 | – |
⑤:画像生成テスト | 👑 | – |
⑥:画像解析テスト | – | – |
⑦:ファイル分析テスト | – | 👑 |
⑧:データ分析テスト | 👑 | – |
⑨:リアルタイム検索テスト | 👑 | – |
⑩:ディープリサーチテスト | 👑 | – |
勝負の結果、6勝2分2敗で見事ChatGPTが勝利を収めました。GPT-4oとDeep Researchを組み合わせることで、クリエイティブワークフローと分析ワークフローの両方において、構造化された出力を一貫したクオリティで提供してくれました。
惜しくも敗れてしまったGrokも、本当に私を驚かせてくれました。的確な要約機能や強力なファイル処理能力、そしてコーディングエラーの検出機能など、単なるイーロン・マスクのブランドを冠した目新しいAIではないことを証明してくれました。
Grokはウィットに富み、フィルタリングがなく、X(旧Twitter)のリアルタイムコンテンツとの連動性が特徴です。ChatGPTはよりプロフェッショナルで、使える機能が豊富です。今回のテストでは、ChatGPTはコーディングや画像生成、リサーチなどの分野でGrokを上回りましたが、要約やリアルタイムプレビューでのエラー処理ではGrokに軍配が上がる結果となりました。
特にウェブブラウジングの場合、通常のパターンでは情報ソースの提示によって信頼性が担保されているため、全体的に精度が高い傾向にあります。一方のGrokは、高速で意見が明確ですが、語調や簡潔さを優先して正確性を犠牲にすることがあります。
カスタムGPTやサードパーティ製プラグイン、ファイル分析のサポートなど、Grok よりも多くの統合機能を提供します。Grokは依然としてチャットベースのインタラクションに重点を置いており、カスタムボットやアプリとの統合は現時点ではサポートしていません。
今回のテストでは、クリーンでエラーのないコードを生成し、分かりやすい説明も加えてくれたため、特に開発初心者や非エンジニアに最適です。Grokはテストでは優れたデバッグ機能を備えていましたが、コードが完全に機能するまでにはいくつかの修正が必要でした。
強力な要約機能や構造化された解説、そしてDeep ResearchによるWebアクセス機能によって、学習や調査の分野では優位に立っています。Grokも学術的なコンテンツを扱うこと自体はできますが、どちらかというとカジュアルなクエリやリアルタイム情報に適しています。
数学の問題を解いたり論理を説明したりする場合には、より正確で信頼性が高いです。特にSTEM系の課題において、段階的な問題を上手に処理してくれます。Grokもサポートしてはいますが、数式や精度が求められるクエリでは、ChatGPTほどの精度は期待できません。
Grokはユーモアと個性のある回答が得意です。遊び心のあるコピーや型破りなアイデアを提供してくれるでしょう。ChatGPTはより優れた構成とトーンコントロールを備えているため、洗練された文章やストーリーテリング、プロフェッショナルなコンテンツ作成に最適です。
本記事では、そんなChatGPTとGrokについて、文章生成やコーディングから、画像解析やデータ分析まで、合わせて10個のテスト項目を用意して徹底比較していきました。
今回は十番勝負という形式上、明確な勝者を決めることにはなりましたが、重要なのは1つのAIを選択することではないということです。
それぞれのAIの得手不得手を理解しながら、適材適所に応じて、自分のタスクに合ったAIツールを利用することが何よりも大切です。今回のテストは、それぞれのAIの得意領域を把握するための手段として、読者の皆さまにとっての一助になれれば幸いです。
今後もITreview では、日々進化を続けるAIの最新情報について、ユーザーの皆様へ真に価値あるコンテンツをお届けしていきます。AIツールの選定にお悩みの方やIT業界の最新トレンドに関心のある方などは、ぜひ他の記事もチェックしてみてください。
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]]>投稿 【徹底比較】Deep Research 頂上決戦!リサーチ最強のAIはどれ?(前編) は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>となると、みなさまも気になるのではないでしょうか?「最良の結果を得られるのは一体どのベンダーのリサーチ機能か?」と。もちろん私もその一人です。ならばやるしかありません!
本記事では、主要な生成AIのリサーチ機能について、同じプロンプト、同じ前提条件を指定し、出力結果の比較検証を通して「最も優秀なAIリサーチ機能*」を発表したいと思います!
題して「Deep Research 頂上決戦」の開幕です!ぜひ最後までご覧ください!
※ 本記事は「SB C&S株式会社 AI推進室」からコンテンツ提供を受けて掲載しています。
* 本調査は、2025年7月上旬時点における、あくまで個人的な感想にもとづいたレポートです。実際のAI性能や生成結果を保証するものではありません。
開幕の挨拶もそこそこに、まずは今回参加するAI製品を紹介します。AI関連での主要ベンダーを押さえてみました。
リサーチといえば「Deep Research」そんなイメージをお持ちの方も多いのではないでしょうか?今回の参加選手の中では一番最初にリリースされたリサーチ機能になっています。
最近では「Claude Code」が大人気のAnthropicですが、2025年4月15日に新たにリサーチ機能が追加されたことで話題になりました。個人的には一番期待している選手です。
Googleアカウントがあれば無償で使用できる範囲が広いことから爆速で人気を集めているGeminiです。ユーザーからの評価も好調ということで、結果に期待したいです。
エンタープライズ利用といえば!のMicrosoft 365にもリサーチ機能が完備されています。こちらは他社の製品に比べて利用者が少ない印象ですが、Microsoftの底力やいかに…!
プロンプトの内容としては「自分自身が知らない内容では正誤判断に時間がかかる」ということで、誠に勝手ながら、今回は審判である私の得意領域(製品)に対するリサーチで対決させていきます。
プロンプトとしては抜け漏れも多い(我が社とだけ記載し詳細を伝えていない等)ですが、あまり細かく指示してしまうと内容の差分が分かりにくい可能性があるのに加えて「不明確な部分をどうカバーしてくるのか」も気になったので、あえてこのような内容にしています。
リサーチツールの中には最初のプロンプトの発行後に、リサーチのために必要な追加情報を聞いてくる場合があります。その場合は、以下を前提に「聞かれたことについては同じ内容で回答する=聞かれなかったことについては回答しない」という条件で進めていきます。
それでは、先ほどの条件をもとに、それぞれのプロンプトを実行していこうと思います。最終出力も気になるところですが、まずはルールでも触れていた「最初のプロンプトの聞き返し」をそれぞれ見ていきましょう。
やはりシェアナンバーワン、安定の聞き返しです…!内容もシンプルでありながら、要点はしっかりと押さえている気がします。運用環境について触れている点もポイントが高いです。
なんと2段階で聞き返しがされました…!合計6項目もの追加質問がされ、ユーザーのリサーチ観点をしっかり絞ろうとしているのが見て取れます。拠点に関する質問も好印象です。
聞き返されない…だと?!とはいえ、実行プランを見ることは可能なので、この段階である程度の軌道修正が行えるという前提でしょうか。個人的には追加質問は重要視しているので、ちょっと残念です。
聞き返しは行われましたが、正直なところ「なぜそれが気になった…?」と思う内容もチラホラ。この追加質問がどのようにリサーチ結果に反映されるのか期待しておきましょう。
それでは実行結果(生成結果)の発表です!それぞれ全て表示してしまうと、ものすごい文量になってしまうため、ここからは結果の一部を抜粋して紹介していきます。
ChatGPTの出力では、まず冒頭に「会社要件と選定基準」が出力されました。こちらから提案した内容をまとめてくれているため、目を通してから全体を見ることで内容の理解がしやすいのが印象的でした。一部内容に関しては、こちらのプロンプトを補足するような説明もあり「何を前提にこの出力結果となったのか」を明確化できる点が良いですね。
また、比較表がシンプルながら要点としてはしっかりまとまっており、時間がない場合はここだけ見ても十分に理解できる、一目見れば分かる内容になっているのも嬉しいポイントです。この比較表の内容を見ると、私が指示した内容をしっかり押さえていることが分かります。
加えて、説明内容によっては「規模による優位性」や、現状に留まらない今後の予測を含む言及もされており、よりコンサルチックな内容になっていると感じました。もちろん、判断までの時間によっては現状機能での比較および決定が必要になりますが、このような考察まで言及してくれることで判断視野が広がりますね。
比較した製品の中では最速の約5分で出力されました。もちろん、環境や内容、プランによっても差が出てくるところではありますが、他の製品が10分程度かかったことを考えると、その速さは高く評価できるポイントといえるでしょう。
また、今回のリサーチ要望に合わせて「エグゼクティブサマリー」が冒頭に出現しているというのもポイントが高いです。どうしても文章が増えてしまうリサーチ機能において、このような冒頭に「ユーザーが最も必要としている情報」を短くまとめてくれるというのは、エージェントとして優秀といえるのではないでしょうか。
GitHubとGitLabの比較において、比較表が多用されているのも一目で結果を把握したい場合に大変役立ちます。単純なデザインではありますが、このような比較表は他のツールよりも多く出力されていました。
加えて、各比較内容において「ユーザーの状況にマッチする結論」をしっかりと言及してくれているため、聞き返しの質問の多さがしっかりと良い影響を与えているなと感じました。アクションの提案も、こちらの状況を把握しているからこその提案が散りばめられています。
先ほどのエグゼクティブサマリーについても言えることですが「ユーザーの要望をどれだけ汲み取ってくれているか?」という点で、Claudeは一歩抜けている印象を受けました。
ただし、細かく見ると、星取表の理由についての言及がなかったり(あったとしても表にも記載して欲しかった)と、一部不満は残る結果となりました。
金額の安さや聞き返しがなかった点と合わせても「さくっと調べたい」であったり「リサーチ機能を試してみたい」というニーズにしっかり答えてくれている印象です。
内容も教えていない会社の体制を考える考慮不足は否めませんが、こちらもエグゼクティブサマリーが冒頭に出力されており、一般的な比較であれば、このまま報告書として採用しても遜色ないレベルです。
主要機能ごとの比較が文章でしっかり説明されている点もポイントが高いです。この辺りは実際に使ってみないと分からない部分も多くあるので、客観性を持って出力してくれるのは大変助かります。
グラフィカルな挿絵がコードも含めて採用されているため、別の資料に添付する場合にも応用が利くようになっています。
また、今回は直接のリサーチ結果比較のため割愛していますが「Canvas」機能を利用すれば、このリサーチ結果をワンクリックで様々なタイプの資料に変換できるというのはかなり高ポイントです。ビジュアライズ化が必要な場合、他ツールだとワンクッション挟む(別ツールへ委譲する)ことが多いため、1ツールでの完結はユーザー体験の向上に大きく貢献すると考えられます。
ただし、追加質問がなかった影響か「ユーザーの現状」を把握しておらず、海外拠点のような要素についても言及できていないため、このままでは少々情報不足になる可能性があります。
グラフや図の差し込みが他のツールよりも洗練されており、数も多く、出力された文章の読みやすさとしては個人的に一位であると感じました。この辺りはさすがMSというべきでしょうか。
出力された文章も、全体的に他ツールよりも「非エンジニアでも読みやすい/理解しやすい」内容になっていました。具体的には、専門用語(特に英語表記の単語)に対する日本語での追記が行われている部分などは、読み手を限定しないという配慮を感じました。
それ以外にも、項目として「ユーザー評価」や「満足度」の比較といった、他ツールでは出力されなかった内容が充実しており、この辺りはビジネスに対する理解度の高さを感じました。やはりこのような内容があると説明もしやすいですよね。内容も納得できるものでした。
しかし、逆を返すと技術的な深掘りは他ツールに比べて薄い印象です。どちらかというとビジネス観点やユーザー評価がメインとして出力されていました。もちろん、今回のプロンプトに依存する部分もありますが、もう少し技術的な観点からの深掘りが欲しかった、と個人的には感じました。そしてやはり、追加質問に意味はあったのだろうか…?(0とは言いませんが)という疑問は残ります。
ということで、それぞれの出力結果についての感想を発表していこうと思います!この評価はあくまで「審判=私(人間)」のため、個人的趣向や偏見もある中での感想になりますが、なるべく公平を意識して、それぞれのキャッチコピーと総評を書かせていただきます!
「誰でも、知識がなくても、いい感じの結果を与えよう」
さすが老舗だけあって、安定した結果を得ることができました。聞き返しも漏れが少ないかつ難易度が高くなく、要点を押さえた出力となりました。誰もが使いやすい機能になっていると感じます。調査内容の深さも出力内容も、個人的には最も好ましかったです。
出力結果のビジュアライズについては、若干シンプルを極めている部分はありますが、その点を鑑みても「まずは最初に使ってみるリサーチ機能」としては、ぴったりではないでしょうか。
「ユーザーファーストで補ってくれる、シンプルイズベスト」
聞き返し数の多さから「ユーザーの思考をしっかり反映させたい」という意思を感じました。出力された結果も具体的な導入スケジュールが計画されていたりと、最もユーザーを補佐してくれるツールだと感じました。出力も比較表が多く用いられ、シンプルながら洗練された出力でした。
逆に言えば「ユーザーがちゃんと考えられていない」場合には、その真価を発揮しきれない可能性が最も高い製品ともいえるかもしれません。
「安い!手軽!応用可!だけどちゃんと教えてね!」
出力結果の各種ビジュアライズ変換(スライドやHTMLなど)まで一気通貫で行えるという手軽さは、他には代えがたいポイントです。そのため「出力結果をもとに色々と展開したい」という場合は、Geminiを使っておけばハードルがぐっと下がります。
しかし、出力結果については聞き返しがないため「ユーザー主観」のデータになっておらず、内容によっては「ユーザー自身の要望をどれだけはっきりプロンプトに反映できるか」が最も試されるツールだと感じました。とはいえ、やはり安い。しかもワンクリックでビジュアル化できる。このメリットは外せないポイントだと思います。
「エンプラ利用ってこういうことでしょ、任せな」
視点が他の3つに比べて、明らかにエンタープライズ寄りでした。そもそも企業ユースのグループウェアの一部であるため、それに合わせた何かしらの調整がされているのかもしれません。さすがです。
挿絵的に挟まれる画像もパワーポイントにそのまま持っていけるようなレイアウトですし、出力結果にアイコンが最も多用されている点からも、ITに深く精通していないJTCのような会社(表現としてはあまりよろしくないですが、あえてこのような表現とさせていただきます)で、特に「ウケる出力」になっていると感じました。
では、この評価をもとに個人的なランキングを発表していこうと思います!
個人的なランキングということで、今回は「AIに関する前提知識がある程度あるエンジニア目線」での評価となりますことをご容赦ください。その他、若干主旨からはズレてしまいますが、リサーチ以外の機能や拡張性等も考慮した内容になっています。
順位 | 製品 |
---|---|
1位 | 👑 Claude 👑 |
2位 | ChatGPT |
3位 | Gemini |
4位 | Microsoft 365 Copilot |
やはり、聞き返しの鋭さとユーザー観点を捉えようとする姿勢が個人的に高評価かつ内容の充実さでClaudeを1位とさせていただきました!ある程度AIへの理解がある前提のツールであるという点はありますが、その部分が問題ないのであれば、いくらでも活用可能だと感じます。他ツールとの連携も柔軟に対応しているため、データ連携や出力結果の加工も可能であることを考慮すると、やはり優秀であるといえるのではないでしょうか。
ただし、逆に言えば「前提知識がない or セキュリティ要件的な連携やそもそものツールインストールが不可」である場合、このランキングはひっくり返ったり、激しく入れ替わったりします。特に、Microsoft 365 CopilotやGeminiは「すでにある環境」で動作できる可能性が高いため、導入ハードルや連携ハードルが低くなっており、この部分に対するメリットは重大です。
そして、このようなランキングを作成してはいますが、思った以上の接戦でした!正直僅差です!今回の結果に関しては大きく誤った情報などもなく(ものすごく詳細にチェックしているわけではないので100%正しいとは限りませんが)、どのツールも自分で調べるよりも格段に素晴らしい結果を出力してくれました。やはりリサーチ機能は素晴らしいですね。
いかがだったでしょうか?個人的には、このように改めて比較してみることで「それぞれのツールの性格」が明らかになった気がしてとても楽しかったです。
同時に、同じリサーチ機能であっても「そのツールがどういう特性を持っているか」を理解することで、今の自分やリサーチ内容に最も適したツールを選べるようになると感じました。もちろん、こういったことはAIツールに限った話ではありませんが、今後も色々と比較していきたいと思います!
投稿 【徹底比較】Deep Research 頂上決戦!リサーチ最強のAIはどれ?(前編) は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 AI時代の規制対応戦略とは?欧州フィンテック市場に見るAI規制の今後 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>欧州では「GDPR第22条」の明確化や「EU AI法」の制定などにより、AIを活用したシステムに厳格な規制が適用されるようになったことで、フィンテック企業は根本的なビジネスモデルの見直しを迫られている状況です。
本記事では、フィンテック領域における欧州での最新規制動向についての解説に加えて、今後のBtoB企業が取るべきAI規制への対応戦略についても詳しく解説していきます。
※ 本記事は米国の『G2.com』からコンテンツ提供を受けて掲載しています。
参照:G2 Research – Striking a Balance Between Fintech Innovation and EU Consumer Protection in the AI Era
近年の欧州フィンテック市場は、急激な成長を続ける一方で、資金調達は厳しい市場へと変化しています。市場の現状数値からもわかる通り、フィンテック業界が直面している課題は明確です。
年度 | 欧州フィンテック投資額 | 主な特徴 |
---|---|---|
2022年 | 153億ユーロ | ユニコーン企業の約22%がフィンテック企業 |
2023年 | 46億ユーロ | 金融市場の逼迫と高リスク投資からのシフト |
2022年には153億ユーロあった投資額から、2023年には46億ユーロへと投資額が激減しており、これは金融市場の逼迫と高リスク投資から安定型投資へのシフトが原因であると考えられます。
こうした市場の悪化により、多くのフィンテック企業にとってコスト削減と効率化が最優先課題となった結果、AIを活用した「代替信用スコアリングモデル」の導入に注目が集まりました。
▶ 参照 : Statista – Fintech market in Europe
現代のフィンテックサービスは、毎日何十億回もの計算処理を支える人工知能(AI)システムと機械学習(ML)技術なくしては成立せず、その中核となるシステムが代替信用スコアリングモデルです。
代替信用スコアリングモデルとは、AIや機械学習(ML)技術を活用して信用評価の効率を高めることができる画期的なソリューションです。この技術は、従来の金融データに依存しない新しい信用評価手法として、近年フィンテック業界の主流となりつつあります。
評価手法 | データソース | 評価に要する時間 | 対象者の範囲 |
---|---|---|---|
従来型の信用評価手法 | 金融取引の履歴に限定 | 長い | 金融履歴保有者のみに限定 |
代替信用スコアリング | 多様なデジタルデータ | 短い | 金融履歴非保有者にも適用 |
この信用評価手法により、金融取引履歴が少ない若年層や新興国の消費者に対しても適切な信用評価が可能になります。また、コスト削減が求められるフィンテック企業にとっては、人的リソースの大幅な削減を見込めるため、費用対効果の高いソリューションとして注目が集まっている背景があります。
従来の信用評価では、銀行の取引履歴やクレジットカードの利用実績といった限定的なデータのみが活用されていましたが、AI技術の発展にともない、現代のフィンテック企業では、以下のような多様なデータを活用しながら個人の信用情報をスコアリングしています。
データカテゴリ | 具体例 | 評価要素 |
---|---|---|
デジタルフットプリント | ウェブサイト閲覧履歴、検索履歴 | オンライン行動パターン |
ソーシャルメディア | Facebook、X(Twitter)、Instagram | 社会的な接点と影響力 |
モバイルデータ | アプリ利用状況、位置情報 | 生活パターンと安定性 |
公共料金支払い | 電気、ガス、水道料金の支払い履歴 | 基本的な支払い能力 |
通信履歴 | 電話番号、メールアドレス | 本人確認と安定性 |
上記のような膨大な非構造化データを処理するためには、AIや機械学習アルゴリズムの利用が不可欠であり、これらの技術によって、従来では不可能だった包括的な信用評価が実現されています。
上記の通り、代替信用スコアリングは、従来の信用評価手法の弱点とされていた「対象範囲の限定性」や「評価時間の長期化」などを克服することができる革新的なソリューションではあるものの、評価精度は学習データの品質に依存するといった重大な課題も存在します。
課題 | 内容 |
---|---|
学習データのバイアスも継承する | 過去のデータに含まれる偏見や差別的要素も学習してしまう |
プロセスのブラックボックス化する | 意思決定のプロセスが不透明となるため承認可否の説明が困難 |
動的な適応学習は管理が難しい | システムが継続的に学習し変化するため一定の品質保証が困難 |
人間による介入が排除されてしまう | 効率化を追求してしまうと人間の判断が入る余地が限定される |
この結果「なぜある人はローンを承認され、ある人は却下されるのか?」という基本的な疑問に対する明確な説明ができない状況が生まれてしまうため、AIシステムの健全性と公正性を確保するためにも、人間による監視や介入体制の構築が重要な課題となっているわけです。
代替信用スコアリングの課題が浮き彫りになっている現状、人権や個人情報の保護観点から、自動化された信用評価システムを規制しようとする動きも活発化を見せています。
一般データ保護規則(GDPR)第22条では、個人に対して以下の権利が保障されており、この条文の存在は、フィンテック企業と金融機関が用いる代替信用スコアリングの利用において問題となる可能性が指摘されていました。
The data controller shall implement suitable measures to safeguard the data subject’s rights and freedoms and legitimate interests, at least the right to obtain human intervention on the part of the controller, to express his or her point of view and to contest the decision.
「データ管理者は、データ主体の権利、自由、正当な利益を保護するために適切な措置を講じなければならない。少なくとも、データ管理者側による人的介入を得る権利、自身の見解を表明する権利、決定に異議を申し立てる権利を保護するものとする。」
ただし、これまでこのGDPR第22条は単に条文が存在しているだけで、具体的に代替信用スコアリングが違反状態であるかについては意見が分かれる状態が続いており、また具体的な罰則規定なども明文化されていませんでした。
そうした状況の中、2023年12月に発生したSCHUFA事件(通称C-634/21事件)において、欧州司法裁判所(ECJ)は、初めてAIを活用したビジネスモデルのデータ保護義務について公式な見解を示しました。
C-634/21事件におけるECJ判決の要点 |
---|
信用スコアの自動生成は自動化された個人意思決定に該当 |
信用照会機関と貸し手の両方がGDPR第22条の義務を負う |
人間によるAI承認プロセスの監視と介入の仕組みが必須 |
欧州において、GDPR第22条と並んで忘れてはならないのが「EU AI法」の存在です。2023年12月9日に暫定合意が成立したEU AI法では、AIシステムの利用に関する包括的な枠組みとして、以下の6つの一般原則が定められています。
項目 | 内容 |
---|---|
人間の主体性と監督 | AIシステムに対する人間の適切な監視 |
技術的堅牢性と安全性 | AIシステムの信頼性と安全性の確保 |
プライバシーとデータガバナンス | 個人データの適切な保護と管理 |
透明性 | AIシステムの動作に関する適切な情報提供 |
公平性 | バイアスや差別の排除 |
社会的福祉 | 持続可能な発展への貢献 |
対策項目 | 実装内容 | 期待される効果 |
---|---|---|
人間による介入権の保障 | 審査プロセスへの人的レビューの導入 | 機械的判断の修正機会を提供 |
意見表明権の確保 | 顧客からの異議受付体制の構築 | 個人の主張を反映する仕組み |
決定理由の説明責任 | 判定根拠の可視化システムの導入 | 透明性の向上と信頼の構築 |
データ処理の透明化 | 利用データと処理方法の開示 | プライバシー保護の強化 |
ECJの判例とEU AI法の影響は、フィンテック企業や金融機関にとっては極めて重大です。企業は今後、スコアリング手法における透明性の担保はもちろん、人間による介入を求める権利や自動化された決定に異議を申し立てる権利など、個人を保護するための対策が国際的なスタンダードになっていきます。
対応項目 | 実施内容 | 優先度 |
---|---|---|
現状システムの評価 | 既存AIシステムの規制適合性の監査 | 高 |
人的監視体制の構築 | AI判定への人間レビュー体制の確立 | 高 |
顧客対応窓口の設置 | 異議や説明要求への対応体制の構築 | 高 |
法務体制の強化 | AI規制に詳しい専門家チームの設置 | 中 |
対応項目 | 実施内容 | 優先度 |
---|---|---|
システムの改修 | 評価プロセスの説明が可能なAI技術(XAI)の導入 | 高 |
プロセスの最適化 | 人間の判断と機械学習の最適な組み合わせを模索 | 高 |
学習品質の管理 | 継続的な学習バイアス監視と修正システムの構築 | 中 |
専門人材の育成 | 規制対応とAI技術の両方に精通した専門人材の確保 | 中 |
対応項目 | 実施内容 | 優先度 |
---|---|---|
技術革新 | プライバシー保護技術との統合 | 高 |
国際展開 | 他地域の規制動向への対応準備 | 中 |
業界標準化 | 業界団体との協力による最適解の模索 | 中 |
本記事では、フィンテック領域における欧州での最新規制動向についての解説に加えて、今後のBtoB企業が取るべきAI規制への対応戦略についても詳しく解説していきました。
前述の通り、GDPR第22条の明確化とEU AI法の制定により、フィンテック業界は新たな規制環境へ適応していく必要があります。今後のフィンテック企業の成功は、規制の遵守とイノベーションの両立にかかっているといっても過言ではないでしょう。
こうした変化は一時的なコストの増加をもたらしますが、長期的には消費者の信頼向上とサステナブルな業界発展につながります。重要なのは「規制を制約として捉えるのではなく、より良いサービスを提供するための指針」として活用することです。
これはフィンテック領域だけの話ではなく、いつの時代も成功する企業は、法務と技術の専門知識を統合し、段階的かつ戦略的なアプローチで規制対応を進めていく企業です。今後数年間はフィンテック業界にとって重要な時期となるでしょう。
投稿 AI時代の規制対応戦略とは?欧州フィンテック市場に見るAI規制の今後 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 【年代・職種・役職別】ビジネス情報収集の最新トレンドを徹底分析! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>令和7年にITreviewが実施した『ビジネス情報収集活動における意識調査アンケート』の報告によると、AIツールの利用率は3年前と比較して33ポイント増加したことが明らかになりました。
一方で、Google検索は依然として最も利用される情報収集手段として君臨し、X(旧Twitter)やInstagramをはじめとする各種SNS、YouTubeなどの動画メディアも着実に存在感を増しています。
前回に引き続き、今回は現代の主要な情報収集手段である「Google検索・AI検索・SNS」の利用状況を年代別・職種別・役職別に詳しく分析し、それぞれのレイヤーに合った情報収集手段を模索していきます。
▶ 前回の記事:【Google検索 vs AI検索 vs SNS】ビジネス情報収集の過去と現在を徹底分析!
年代 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20代前半 | 12人(1.2%) | 91.7% | 50.0% | 58.3% | 16.7% | 33.3% | 8.3% | 25.0% |
20代後半 | 54人(5.6%) | 87.0% | 59.3% | 48.1% | 27.8% | 29.6% | 13.0% | 14.8% |
30代前半 | 83人(8.5%) | 86.7% | 53.0% | 39.8% | 27.7% | 36.1% | 16.9% | 19.3% |
30代後半 | 91人(9.4%) | 92.3% | 53.8% | 35.2% | 17.6% | 38.5% | 19.8% | 18.7% |
40代 | 276人(28.4%) | 87.3% | 46.7% | 34.8% | 29.3% | 45.7% | 23.2% | 21.0% |
50代 | 305人(31.4%) | 86.2% | 43.3% | 14.1% | 19.7% | 50.8% | 31.1% | 22.6% |
それ以上 | 150人(15.4%) | 90.7% | 44.7% | 16.7% | 27.3% | 58.0% | 38.0% | 19.3% |
年代 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
20代前半 | 12人(1.2%) | 91.7% | 50.0% | 58.3% | 16.7% | 33.3% | 8.3% | 25.0% |
20代後半 | 54人(5.6%) | 87.0% | 59.3% | 48.1% | 27.8% | 29.6% | 13.0% | 14.8% |
20代の利用メディアの傾向については、AI検索とSNSの利用率が他の年代と比べて高い傾向にあり、適応力や柔軟性の高さが表れた結果となりました。また、比較サイトの利用率も全年代の中では比較的高く、全体を通して情報収集活動そのものの効率化に重きを置いていることがわかります。
年代 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
30代前半 | 83人(8.5%) | 86.7% | 53.0% | 39.8% | 27.7% | 36.1% | 16.9% | 19.3% |
30代後半 | 91人(9.4%) | 92.3% | 53.8% | 35.2% | 17.6% | 38.5% | 19.8% | 18.7% |
30代の利用メディアの傾向については、Google検索を情報収集活動の基盤としている傾向にあり、確立された検索エンジンへの信頼度の高さが表れた結果となりました。下の年代と比較して、娯楽性よりも実用性、拡散性よりも信頼性を重視した情報収集パターンに変化していることが読み取れます。
年代 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
40代 | 276人(28.4%) | 87.3% | 46.7% | 34.8% | 29.3% | 45.7% | 23.2% | 21.0% |
40代の利用メディアの傾向については、ビジネス情報の収集にYouTubeを積極活用する傾向にあり、この年代にとっては娯楽のツールではなく、実用的な学習ツールとして機能していることがわかりました。データからもわかるように、各メディアを比較的バランスよく活用しているのが特徴です。
年代 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
50代 | 305人(31.4%) | 86.2% | 43.3% | 14.1% | 19.7% | 50.8% | 31.1% | 22.6% |
それ以上 | 150人(15.4%) | 90.7% | 44.7% | 16.7% | 27.3% | 58.0% | 38.0% | 19.3% |
50代以上の利用メディアの傾向については、ニュースやメールなどを好んで利用する傾向にあり、情報の信頼性や情報源の権威性を重視していることがわかりました。AI検索については他の年代よりも利用率が低いものの、それでも4割以上のAI利用者がいることは注目に値する結果といえるでしょう。
職種 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
その他専門職 | 243人(25.0%) | 88.5% | 42.8% | 18.1% | 16.5% | 50.6% | 27.6% | 25.5% |
経営・経営企画職 | 131人(13.5%) | 82.4% | 47.3% | 37.4% | 35.9% | 51.9% | 26.7% | 16.0% |
総務・人事 | 109人(11.2%) | 90.8% | 49.5% | 21.1% | 29.4% | 40.4% | 21.1% | 26.6% |
広報・宣伝・マーケティング | 92人(9.5%) | 89.1% | 58.7% | 40.2% | 23.9% | 44.6% | 23.9% | 23.9% |
営業 | 90人(9.3%) | 91.1% | 47.8% | 34.4% | 31.1% | 50.0% | 26.7% | 20.0% |
その他一般職 | 76人(7.8%) | 85.5% | 46.1% | 26.3% | 17.1% | 44.7% | 31.6% | 10.5% |
研究開発職 | 47人(4.8%) | 87.2% | 61.7% | 19.1% | 17.0% | 53.2% | 21.3% | 12.8% |
財務・会計・経理 | 46人(4.7%) | 87.0% | 34.8% | 15.2% | 19.6% | 34.8% | 10.9% | 23.9% |
設計 | 39人(4.0%) | 92.3% | 43.6% | 20.5% | 23.1% | 30.8% | 38.5% | 12.8% |
デザイン・クリエイティブ | 31人(3.2%) | 93.5% | 48.4% | 45.2% | 32.3% | 41.9% | 25.8% | 19.4% |
広報・宣伝・マーケティング職は特に注目すべき傾向を示しています。AI検索の利用率が58.7%と比較的高い数値であり、SNSの利用率も40.2%と高い水準を叩き出しています。
これは、情報鮮度とトレンド把握が業務の核心となる職種特性を反映しており、新しい技術や情報源への積極的な姿勢が見て取れます。マーケティングの現場では、消費者の動向や競合の戦略を即座に察知する必要があり、そのために多様なチャネルを活用していることがわかりました。
デザイン・クリエイティブ職の情報収集行動も興味深い見解を示しています。メールの利用率が25.8%と比較的高いのは、クリエイター同士の情報交換が活発であることを示唆しています。
また、視覚的なインスピレーションやデザイントレンドを求める職種特性を反映しているからか、SNSの利用率も45.2%と最も高い水準を誇っており、InstagramやPinterest、Behanceといったビジュアル重視のプラットフォームから最新のクリエイティブ動向を収集していることがうかがえます。
財務・会計・経理職は極めて保守的な情報収集パターンを示しています。AI検索の利用率は34.8%と最も低い利用率であり、SNSに関しても15.2%と全職種で最も低い利用率でした。
これは、情報に対する正確性と信頼性を何よりも重視する職種特性を反映しており、より正確な情報を求めるリテラシーの高さが読み取れます。財務関連業務では、誤情報のリスクを最小化することが重要であり、確立された情報源への依存傾向が強いのは自然な結果といえるでしょう。
役職 | 回答者数 | Google検索 | AI検索 | SNS | YouTube | ニュース | メール | 比較サイト |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
一般社員クラス | 292人(30.1%) | 86.3% | 46.2% | 29.1% | 22.9% | 41.8% | 24.0% | 20.5% |
係長クラス | 179人(18.4%) | 92.2% | 50.8% | 23.5% | 24.0% | 45.3% | 22.3% | 20.1% |
課長クラス | 193人(19.9%) | 85.5% | 44.6% | 25.4% | 21.2% | 47.2% | 30.6% | 22.8% |
部長クラス | 123人(12.7%) | 90.2% | 53.7% | 22.8% | 27.6% | 54.5% | 33.3% | 22.0% |
事業部長クラス | 14人(1.4%) | 92.9% | 64.3% | 28.6% | 28.6% | 64.3% | 28.6% | 42.9% |
経営者クラス | 126人(13.0%) | 86.5% | 40.5% | 31.7% | 32.5% | 46.8% | 24.6% | 17.5% |
一般社員クラスは、与えられた業務を確実に遂行することが主眼となるため、日常的な業務の遂行にあたって必要最小限の情報収集に依存する傾向があります。
Google検索の利用率が86.3%と他の階層よりも低いのは、日常業務が定型化されており、新たな情報を積極的に収集する必要がないためと考えられます。また、AI検索の利用率46.2%という数値も、複雑な分析や戦略的思考を求められる場面が少なく、基本的な事実確認レベルの情報収集で十分であることを物語っています。
係長クラスは、現場の実務と上層部の方針を繋ぐ重要な役割を担っているため、上司からの指示を部下に適切に伝達するために幅広い情報収集が不可欠となります。
Google検索の利用率が92.2%と他の階層よりも高い水準を誇っており、単純な情報検索だけでなく、ある程度の分析的思考が求められることを示しています。また、AI検索の利用率50.8%という数値は、この階層が上下のコミュニケーションを支えるために、最も積極的な情報収集姿勢を取っていることが読み取れます。
課長クラスは、意外にも控えめな情報収集パターンを示しており、自ら情報を収集するよりも組織内の情報フローの管理に重点を置いている可能性が考えられます。
Google検索の利用率85.5%、AI検索の利用率44.6%という数値は、他の管理職層と比較して低い水準にあります。これは課長職が実務と管理のバランスを取る微妙な立場にあり、部下と上司の中間で情報を処理する役割が中心となっているためと推測されます。この階層では情報の量よりも質と判断力が重視されているのかもしれません。
部長クラスは、事業部門全体の方向性を決定する責任があるため、視覚的な理解を促進する動画コンテンツも重要な情報源として活用していることがうかがえます。
AI検索の利用率53.7%は、複雑な事業環境を分析し、データに基づいた戦略的判断を求められることの現れといえるでしょう。また、YouTubeの利用率は27.6%と全階層中で最も高い数値を誇っており、これは動画コンテンツから業界のトレンドや新しい技術の動向を把握し、競合他社の戦略を研究する必要性があることを示しています。
事業部長クラスは、データに裏付けられた合理的な意思決定が強く求められるため、文字通り「情報収集のプロフェッショナル」としての側面を強く示しています。
AI検索の利用率64.3%は、全階層の中で最高の数値であり、複雑で多面的な経営判断を支援する高度な分析能力への依存を物語っています。また、比較サイトの利用率42.9%という突出した数値は、大規模な投資や戦略的提携など、組織全体に対して重大な影響を与える決定において、客観的で詳細な比較検討を重視する姿勢を表しています。
今回は、現代の主要な情報収集手段である「Google検索・AI検索・SNS」の利用動向を年代別・職種別・役職別に詳しく分析し、それぞれのレイヤーに合った情報収集手段を模索していきました。
特に興味深かったのは、50代以上の4割以上がAIを活用しているということです。これは、デジタルツールへの適応に年齢は関係ないことを示しており、重要なのは「年齢や役職に関係なく、新しいツールに対してオープンな姿勢を持つこと」だといえます。
ビジネス環境の変化が加速する昨今、個人の情報収集能力の差は企業そのものの競争力に直結する極めて重要な要素です。本調査の結果を参考に、ぜひ自身の情報収集スタイルを見直し、より効果的な方法を探してみてはいかがでしょうか?
▶ 前回の記事:【Google検索 vs AI検索 vs SNS】ビジネス情報収集の過去と現在を徹底分析!
投稿 【年代・職種・役職別】ビジネス情報収集の最新トレンドを徹底分析! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 【Google検索 vs AI検索 vs SNS】ビジネス情報収集の過去と現在を徹底分析! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>令和7年にITreviewが実施した『ビジネス情報収集活動における意識調査アンケート』の報告によると、AIツールの利用率は3年前と比較して33ポイント増加したことが明らかになりました。
一方で、Google検索は依然として最も利用される情報収集手段として君臨し、X(旧Twitter)やInstagramをはじめとする各種SNS、YouTubeなどの動画メディアも着実に存在感を増しています。
本レポートでは、現代の主要な情報収集手段である「Google検索・AI検索・SNS」の利用状況を詳しく分析し、ビジネスシーンでの効果的な活用方法を模索していきます。
▶ 次回の記事:【年代・職種・役職別】ビジネス情報収集の最新トレンドを徹底分析!
情報収集手段 | 利用率 | 回答者数 |
---|---|---|
Google検索 | 88.0% | 854人 |
AI検索 | 47.3% | 459人 |
ニュースメディア | 46.7% | 453人 |
SNS | 27.0% | 262人 |
Google検索は約9割のビジネスパーソンが利用する圧倒的な主要手段として君臨しています。これは、長年培われた検索精度の高さと情報の網羅性が評価されているためと考えられます。
一方で、ChatGPTなどのAI検索が約半数の47.3%まで急成長しており、情報収集手段の新たなスタンダードとして定着しつつあることがわかります。
SNS媒体は利用率27.0%と全体の4位にランクインしており、YouTubeなどの動画メディアも24.5%(238人)と約4人に1人が活用しているような状況です。
情報収集手段 | 変化幅 | 2025年の利用率 | 2022年の利用率 |
---|---|---|---|
AI検索 | +33.0ポイント | 47.3% | 14.3% |
Google検索 | +14.2ポイント | 88.0% | 73.8% |
動画メディア | +10.4ポイント | 24.5% | 14.1% |
SNS | +8.1ポイント | 27.0% | 18.9% |
最も劇的な変化はAI検索の利用率で3年前の14.3%から47.3%へと33ポイントもの増加を記録しました。ChatGPTの登場により、生成AIの認知度が高まったことが背景と考えられます。
加えて、Google検索の利用率についても14.2ポイントの増加を見せており、情報収集の基盤としての地位を強固なものにしていることがわかります。
GoogleとAIを併用するユーザーは全体の42.7%に達しており、両サービスを使い分けながら効率的な情報収集を行うスタイルが主流になりつつあるようです。
サービス名 | 回答数 | 主な利用シーン |
---|---|---|
ChatGPT | 123件 | 圧倒的な利用者数と汎用性の高さが評価 |
Gemini | 45件 | Google製AIとして検索との連携性が評価 |
Copilot | 41件 | Microsoft製品との親和性で業務利用が進む |
Perplexity | 14件 | 情報源を明示する検索特化型AIとして注目 |
Claude | 3件 | 高度な文章作成能力で一部のユーザーが活用 |
AIサービスの利用実態としては、ChatGPTが123件と他社のAIツールを大きく引き離してトップとなっており、生成AIの代名詞的存在として定着していることがわかります。以降はGeminiとCopilotが40件台で続き、大手IT企業のAIサービスが上位を占める結果となりました。
サービス名 | 回答数 | 主な利用シーン |
---|---|---|
X(旧Twitter) | 130件 | 業界キーパーソンのフォローでトレンド把握 |
48件 | ビジュアルコンテンツからトレンド把握 | |
22件 | ビジネスコミュニティでの情報交換 | |
4件 | 海外ビジネス情報や人材関連情報の収集 |
SNSプラットフォームの利用実態としては、X(旧Twitter)が130件とSNSのなかでも圧倒的なシェアを誇っており、SNSを活用したビジネス情報収集活動の中心的存在となっていることがわかります。業界キーパーソンのフォローやトレンド機能を活用した情報収集が多く見られました。
ニュースメディア名 | 回答数 | 主な利用シーン |
---|---|---|
日経関連メディア | 139件 | 経済やビジネス情報の基本ソース |
Yahoo!ニュース | 85件 | 幅広いジャンルの速報性重視 |
ITmedia | 72件 | IT業界の専門情報収集 |
NewsPicks | 17件 | 有識者のコメント付き記事で深い理解 |
各種ニュースメディアの利用実態としては、日経関連メディアが139件と堂々の利用率トップに君臨しており、日経ビジネスや日経クロストレンドなど、複数の日経メディアを使い分けている実態が明らかとなりました。Yahoo!ニュースは85件で速報性と網羅性が評価されているようです。
ただし、実際の回答からは、複数のサービスを組み合わせて利用しているという回答が多く見られたため、単一のサービスに依存しているというわけではなく、目的に応じて複数のメディアを使い分けるマルチチャネルでの情報収集スタイルが主流であることがわかります。
本調査では、AIツールを使い始めた理由と具体的な効果や活用シーンについても聞き取り調査を行いました。多くの意見が寄せられたなか、ここからは実際の回答を一部抜粋して紹介していきます。
周りから使いやすいと聞いたのが利用のキッカケです。特にChatGPTは、どんどん精度が上がっているので頻繁に利用しています。
AIによる文章校正は以前から利用していましたが、いろいろな検索もできることを知り、最近では情報収集にも使うようになりました。
AI検索は既存の検索エンジンよりも検索条件の指定を詳細に行えるので、知りたいことに対してピンポイントな回答を得ることができます。
何か情報を知りたいときは、Google検索よりもChatGPTに聞けば一瞬で回答してくれるので、とても重宝しています。
A案とB案の比較について、両方のメリット・デメリットも含めて教えてくれるので、検討のスピードが圧倒的に速くなりました。
文章生成機能のおかげで仕事の負担が大幅に軽減できたと感じます。質問の仕方によって色々な回答が出てくるので、本当に便利です。
わずか3年でAI利用率が3倍以上に増加した事実からもわかる通り、AIリテラシーは今後のビジネスパーソンにとっての必須スキルです。AIとの対話を通じて新たな視点を得るなど、AIを「検索の代替」としてだけでなく「思考のパートナー」として活用することが重要です。
多様な情報源を活用する現代において、今後は情報の信頼性を見極める能力がますます重要になります。特にAIが生成する情報については、ディープフェイクなどのリスクもあるため、必ず複数の情報源からその情報の真偽を検証する習慣を身に付けることが重要です。
調査で明らかになった「Google検索とAIの併用者が42.7%」という数字は、今後さらに増加することが予想されます。それぞれのツールの強みと弱みを理解して目的に応じて使い分ける、ハイブリッド型の情報収集スタイルがビジネスパーソンの基本姿勢となるでしょう。
本レポートでは、現代の主要な情報収集手段である「Google検索・AI検索・SNS」の利用状況を詳しく分析し、ビジネスシーンでの効果的な活用方法を模索していきました。
いま、ビジネスにおける情報収集手段は大きな転換期を迎えています。今回の調査からもわかる通り、Google検索は依然として確固たる基盤を維持しながら、AIという新たな選択肢が急速に広がり、SNSやYouTubeなども着実に存在感を増しています。
最後に、情報収集を効果的に進めるための3つのポイントをお伝えします。
次回の記事では、本レポートをさらに深堀し、Google検索・AI検索・SNSの利用状況を、それぞれの年代別・職種別・役職別に詳しく分析していきます。ぜひ次回の記事もご覧ください。
▶ 次回の記事:【年代・職種・役職別】ビジネス情報収集の最新トレンドを徹底分析!
投稿 【Google検索 vs AI検索 vs SNS】ビジネス情報収集の過去と現在を徹底分析! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 LLMO(大規模言語モデル最適化)とは?GEOやSEOとの違いやAI時代の流入戦略を徹底解説! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>近年、生成AI技術の革新にともない、ChatGPTやPerplexityなどのAI検索が台頭するなか、多くの企業で、従来型のSEO手法から新しいLLMOへの流入戦略の転換が大きな注目を集めています。
しかし、LLMOには明確な定義の曖昧さや最適化方法の未知性といった課題も多く、誤った運用によっては、AIに取り上げられないリスクも存在します。
本記事では、LLMOにおける基本的な考え方やSEOとの違いの解説に加えて、重要視される理由やメリット・デメリットまで徹底解説していきます。
この記事を読むだけで、LLMOの全体像と実践方法がまるごと理解できるため、AI時代の新しい流入施策に悩んでいる担当者には必見の内容です!
LLMO(大規模言語モデル最適化)とは、英語の「Large Language Model Optimization」の頭文字を取った略語で、生成AIが出力する回答に自社のサイトや製品を表示させる最適化戦略のことです。
従来のSEOとは異なり、LLMOではChatGPTやGeminiなどの各種AIが生成した回答に、自社のコンテンツが引用されることで、SEOだけに依存しない間接的な流入経路を獲得することができます。
また、生成AIやAI検索に対する最適化の概念は、LLMOのほかにも「GEO(Generative Engine Optimization)」や「AEO(Answer Engine Optimization)」といった似た概念が存在します。
BtoBビジネスの領域においては、従来までのGoogle検索よりも、AIを使った情報収集活動が活発化しているため、今後はLLMOによるAI対策が重要な役割を果たすとして注目を集めています。
モデル名 | 開発企業 | 主な特徴 |
---|---|---|
ChatGPT (チャットジーピーティー) | OpenAI | 高度な推論能力とタスク対応 |
Claude (クロード) | Anthropic | 長文対話と自然な言語出力 |
Gemini (ジェミニ) | マルチモーダル対応 | |
LLaMA (ラマ) | Meta | オープンソース展開 |
DeepSeek (ディープシーク) | DeepSeek AI | マルチモーダル対応 |
LLM(Large Language Model)とは、膨大なテキストデータを学習して、自然言語(私たちが普段使用する言葉)による理解と回答の生成を行うタイプの人工知能モデルのことです。
LLMにもよって異なりますが、およそ数十億から数兆個のパラメータを持つ、ニューラルネットワークの採用によって人間に近い文章理解力と回答生成能力を実現しています。
モデル名 | 開発企業 | 主な特徴 |
---|---|---|
Google AI Overviews | Google検索結果の上部に出現 | |
Perplexity | Perplexity AI | 高度なリアルタイム検索と推論 |
Copilot | Microsoft | Office365と連携したデータ分析 |
対して、上記の生成AIサービスは、厳密にはLLMではありません。ChatGPTをはじめとするLLMを使用した「生成エンジン(AI駆動型検索エンジン)」として区別されています。
そして、これらの生成エンジンに対して最適化の施策を施すのが、本来「GEO(生成エンジン最適化)」と呼ばれる概念になるのですが、現状どちらも同じ意味で使われています。
いずれも最近になって使われ始めた新しい概念であり、現時点ではどの言葉が業界標準として定着するかは明確になっていないため、ほとんど同義として扱って問題ないでしょう。
LLMOが注目されるようになった理由の1つ目としては「AIOが大きな影響力を持つようになった」というものが挙げられます。
AIO(AI Overviews)とは、Googleが導入を進めている生成AIを用いた検索要約機能のことであり、2024年8月にテストリリースされて以降、ユーザーの検索体験そのものに大きな影響を与えています。
AIOの特徴としては、広告枠である「スポンサー」や既存の引用機能である「強調スニペット」よりも上部に位置していることで、事実上の検索1位をGoogle自身のAIが独占する構図となっています。
このような変化においては、従来のSEOだけでは自社の順位が相対的に下落してしまうため、AIOに引用されやすい構造と、信頼性を兼ね備えたLLMOの重要性が急速に高まっているというわけです。
LLMOが注目されるようになった理由の2つ目としては「ユーザー自身の検索行動に変化が生じた」というものが挙げられます。
従来までは、Google検索にキーワードを入力して情報を探す行動パターンが主流でしたが、近年ではChatGPTやPerplexityといった、生成AIを使った対話形式の情報収集が急速な広がりを見せています。
実際に、ITreviewの行った『ビジネスにおける情報収集媒体に関する意識調査アンケート』によると、ビジネス情報の収集においては、約半数のユーザーがAIを活用しているという結果も報告されました。
こうしたユーザー自身の検索行動の変化により、検索エンジン以外の経路から情報が届けられるケースが増加しているため、従来までのSEO対策ではカバーしきれない領域が拡大しているというわけです。
LLMOが注目されるようになった理由の3つ目としては「従来までのSEO流入は減少の傾向にある」というものが挙げられます。
従来までのSEO手法は、Google検索からのオーガニック流入を増やすための効果的な手段として長年君臨し続けてきましたが、近年ではその効果に陰りが見え始めていることもまた事実です。
実際に、SEOの本場である米国Conductor社のレポートによると、AIOが実装されて以降、一部のページにおけるオーガニックトラフィックが、最大60%も減少しているという事例も報告されています。
度重なるアップデートにより、検索結果の上部にはリスティングや強調スニペット、さらにはAIOが表示されるようになったことで、上位表示の価値そのものが以前よりも低下していると考えられます。
項目 | LLMO | SEO |
---|---|---|
対策対象 | 生成AI | 検索エンジン |
流入経路 | 生成AIチャット経由 | オーガニック検索経由 |
実施目的 | 生成AIの回答に引用される | 検索結果で上位に表示される |
効果測定 | 引用箇所のトラッキングが難しい | 検索順位などから一定の測定は可能 |
主な評価軸 | 構造化データ 情報の信頼性 文脈の一貫性 出典元の明示 など |
ドメインパワー キーワードの最適化 PVやセッション数 被リンクの量や質 など |
主な対応策 | FAQ形式の見出し構造 明確なソースの提示 簡潔な文章表現 など |
キーワードの配置 タイトルの最適化 内部リンクの設置 など |
LLMOとSEOの共通点としては「どちらも流入の最大化が目的である」という点が挙げられます。
いくらAI検索のニーズが高まっているとはいえ、どちらもユーザーが求める情報に最短距離でたどり着けるようにすることが目的であり、情報の信頼性や見出し構造の整理といった、コンテンツ全体の品質向上こそが両者の基本的な施策軸となります。
具体的には、信頼性の高い情報発信、明確な見出し設計、関連性のあるコンテンツ群の構築といった点が重要であり、LLMOもSEOも重視する評価基準に大きな違いはないといえます。
このように、対象は異なっていても「ユーザーの質問やニーズに応えるための情報の最適化」という根本の思想は共通しており、SEOで培ったナレッジや制作ノウハウを応用できることは大きな強みです。
LLMOとSEOの相違点としては「そもそもの最適化の対象が異なる」という点が挙げられます。
SEOはGoogleやBingなどの検索エンジンアルゴリズムに最適化する手法であるのに対して、LLMOはChatGPTやGeminiなどの生成AIに情報を引用されやすくするための最適化手法であるため、コンテンツの設計やアプローチにも大きな差異が生じます。
この違いにより、SEOではキーワードの出現率や被リンクなどが重視されるのに対し、LLMOでは文脈の一貫性や信頼性など、より構造的なコンテンツが重視される傾向にあります。
つまり、SEOは「検索結果で見つけてもらう」施策であり、LLMOは「AIが出力する回答に引用される」施策であるため、従来のSEOではカバーしきれない領域に対してはLLMO独自の戦略設計が重要です。
LLMOと似た概念として「GEO(Generative Engine Optimization:生成エンジン最適化)」という概念が存在します。
一見すると非常に違いがわかりにくい両者ですが、結論としては「LLMOとGEOは互いに異なる概念ではあるものの、具体的な対策手法や考え方に大きな違いはない」ということです。
どちらも新しい概念であるため、両者に明確な定義があるわけではありません。各種AIに自社の情報が引用・想起されやすくするための包括戦略という点では共通した概念といえるでしょう。
LLMOは「LLMが回答を出力する際、自社のサービスを想起してもらえるようにする戦略」を指すもので、具体的には「○○といえば?という質問に対して対象を連想させること」を目的としています。
対象範囲は、ChatGPTやGeminiといった大規模言語モデルの範囲に限定されており、対話形式で回答を生成するAIチャットに焦点を当てた最適化戦略ともいえるでしょう。
GEOは「生成AIが回答を出力する際、自社のサービスを回答として出力してもらうための戦略」を指すもので、具体的には「検索結果の画面上に自社のサービスが露出すること」を目的としています。
対象範囲は、Google AI OverviewsやPerplexityといったLLM以外の生成AIも含んでおり、生成エンジンと呼ばれるAIシステム全般に焦点を当てた最適化戦略ともいえるでしょう。
LLMOのメリットの1つ目としては「AI経由での流入チャネルを獲得できる」という点が挙げられます。
ChatGPTやGeminiなどのAIチャット、もしくはAIOといった生成AIに自社の情報が引用されることによって、これまで主流だった検索エンジン以外からの流入を獲得できる可能性が広がります。
特に、ゼロクリック検索が増加する現代SEOにおいては、ユーザーが検索結果をクリックせずに情報を取得する傾向が強まっており、AIに言及されることが新たな接点の創出につながります。
特定のジャンルにおいて「いつもAIに引用されているサイト」としてユーザーに認知させることができれば、検索エンジンに依存せずに流入や権威性の獲得を期待することができるでしょう。
LLMOのメリットの2つ目としては「指名検索やブランド認知を促進できる」という点が挙げられます。
生成AIが出力する回答に、自社のサービス名や製品名が繰り返し引用されることで、ユーザーの記憶に残りやすくなり、単純接触効果によってブランドの想起を強化する効果が期待できます。
特にBtoB領域では、購入から契約までの意思決定プロセスが長期化する傾向があるため、聞いたことのないサービスや無名の製品は、そもそも検討の土台にすら上らないことも多くあります。
生成AIの出力する回答に引用されることにより、後日の指名検索やリードの獲得にもつながるため、ナーチャリングチャネルとしてのAI活用は、今後ますます重要な戦略となることでしょう。
LLMOのメリットの3つ目としては「検索アルゴリズムの影響を受けにくい」という点が挙げられます。
Google検索におけるコアアップデートは順位に大きな影響を与える一方、生成AIは検索アルゴリズムとは異なるロジックで回答を生成するため、ロジック変更による影響は少ないといえます。
そのため、中長期的に安定した情報露出を維持する施策として活用することができ、SEOと比較しても短期的な順位変動のリスクが少ないということは、LLMOの大きなメリットのひとつです。
ただし、生成AIが検索エンジンの順位やトラフィックを全く参考にしていないかと言うと、決してそうともいえないため、あくまでも「影響は少ない」程度の理解にとどめておくべきでしょう。
LLMOのデメリットの1つ目としては「引用される保証がない」という点が挙げられます。
どれだけコンテンツに最適化を施したとしても、現時点で生成AIがどのような情報を引用するのかはブラックボックスであり、必ずしも意図した通りの成果が得られるとは限りません。
また、AIが情報源として扱う範囲や優先順位も日々変化しているため、仮に一度引用された場合であっても、将来的には除外されるリスクがあるということは留意する必要があります。
そのため、安定した成果を求める場合には、LLMO単体にリソースの全てを投入するのではなく、既存のSEOやSNS戦略、広告施策などとも組み合わせたハイブリッドな戦略が望まれます。
LLMOのデメリットの2つ目としては「施策の効果測定が難しい」という点が挙げられます。
近年の生成AIチャットには、回答文内に情報ソースのリンクを明示するサービスもありますが、必ずしも全ての回答に引用リンクが付与されるわけではなく、可視性にはバラつきがあります。
また、AIがどのような基準で情報を引用しているかはブラックボックスであり、明確な指標やトラッキング方法も存在しないため、SEOのように直接的な効果を測定するのが難しい状況です。
実際にLLMO施策が有効だったかどうかを判断するには、指名検索の増減やナビゲーションクエリの傾向、SNSでの言及数など、より間接的なデータを複合的に評価する必要があるでしょう。
LLMOのデメリットの3つ目としては「仕様変更の影響を受ける」という点が挙げられます。
ChatGPTやGeminiなどの生成AIは、内部のロジック変更やアルゴリズムのアップデートなどにより、回答の形式や情報参照先の優先順位が頻繁に変更される傾向にあるため、注意が必要です。
例えば、一定期間うまくAIに引用されていたコンテンツであっても、仕様変更の直後から突然表示されなくなったというケースもあるため、そうしたリスクは想定しておかなければなりません。
このようなリスクに対応するためにも、継続的なモニタリングと改善サイクルを組み込みながら運用することはもちろん、SEOやSNS戦略などのマルチな施策の展開が重要になってきます。
項目 | 内容 |
---|---|
コンテンツ品質の向上 | インフォグラフィックスの追加やファクトチェックを実施する |
文章構成の見直し | Q&A型やPREP法などでAIが理解しやすい文章構成に修正する |
情報更新性の担保 | 更新性や時事性の高いコンテンツの情報は定期的に更新する |
調査レポートの発信 | 独自の調査データやレポートコンテンツを定期的に発信する |
LLMOにおけるコンテンツ対策は、大規模言語モデルが学習・参照したくなるような、高品質なコンテンツを制作することが重要です。
特に、Q&A型やPREP法を用いたAIが理解しやすい文章構成は、専門的な知識が不要かつ今日から実施できる即効性の高い施策であるため、優先度を高めて取り組んでいきたい施策といえるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
llms.txtの設置 | llms.txt(LLMに向けたサイト情報提供ファイル)を設置する |
robots.txtの対応 | robots.txtに主要なAIクローラーのクロール可否を明示する |
構造化データの実装 | JSON-LD形式で構造化データを適切にマークアップする |
適切なmetaタグの実装 | タグ内にページを説明する適切な情報やキーワードを入れる |
LLMOにおけるテクニカル対策は、AIクローラーがサイト情報を正確に理解し、効率的に情報収集できる基盤を整備することが重要です。
特に、JSON-LD形式での構造化データの実装やllms.txtの設置などは、LLMOにおいては基礎的な対策手法として知られているため、可及的すみやかに展開しておきたい施策といえるでしょう。
項目 | 内容 |
---|---|
Experience (経験値) | 実際の事例や実践的な知見を発信する |
Expertise (専門性) | 業界エキスパートによる監修を付ける |
Authoritativeness (権威性) | 公的機関データや論文等から引用する |
Trustworthiness (信頼性) | 定期的な情報更新と訂正体制を整える |
大規模言語モデルは、高品質なコンテンツを優先的に学習データとして活用するため、信頼性の高い情報発信と権威性の獲得が不可欠です。
例えば、関連する権威性の高いメディアに継続的に露出したり、SNS上で自社ブランドのユーザーと関係構築を図ったりなど、SEOやLLMOだけにとどまらない広範な認知獲得がポイントとなるでしょう。
本記事では、LLMOにおける基本的な考え方やSEOとの違いの解説に加えて、重要視される理由やメリット・デメリットまで徹底解説していきました。
LLMO施策の展開により、AIの回答に引用されやすい構造や情報形式を整備できるため、SEOだけでは届かなかったAI検索からの認知や流入の獲得を狙えるようになります。
ユーザーの検索行動が変化しつつある昨今、AIOの実装範囲が広がるにつれて、LLMO施策の有無が新たな流入チャネルの差別化要因になることは確実であるといえるでしょう。
ただし、SEOにしろLLMOにしろ、どちらもユーザーが求める情報に、最短距離でたどり着けるようにするという目的は共通しています。
そのため、検索アルゴリズムやAIに踊らされるのではなく、真にユーザーの役に立つコンテンツとは何かを追求していく姿勢が重要です。
投稿 LLMO(大規模言語モデル最適化)とは?GEOやSEOとの違いやAI時代の流入戦略を徹底解説! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 AI時代の本格到来「SaaStr AI Annual 2025」現地レポートまとめ | 写真で振り返る世界最大級のSaaSカンファレンス は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>世界中のSaaSプレイヤーが集まる本イベントですが、今年は会場のいたる所でAIの話題が飛び交うという、まさに「AIが当たり前に浸透した世界」を実感することができる3日間でした。
今回も、ITreviewのスタッフが提携ベンダー様と一緒に本イベントに参加してきましたので、会場の熱気やセッションの内容など、現地の様子を写真とともにお伝えしていきます!
▶ 関連記事:世界最大級のSaaSカンファレンス「SaaStr Annual 2024」へ潜入!現地リポートまとめ
(取材・撮影=庄内 莉理 / 執筆・編集=ITreview LABO編集部)
今回、米国サンフランシスコベイエリアで開催された「SaaStr AI Annual × AI Summit 2025」は、世界各地のSaaS創業者やVC、エグゼクティブなどが参加する業界最大規模のSaaS関連イベントです。
2015年にスタートした本カンファレンスですが、今年はイベント名が「SaaStr Annual」から「SaaStr AI Annual × AI Summit」に変更され、300人以上の業界トップスピーカーによる講演から、AIを活用した最新のSaaS動向まで、盛りだくさんの内容で開催されました。
今年のSaaStrは、下記の場所・日程で開催されました。
名称 | SaaStr AI Annual × AI Summit 2025 |
日程 | 2025年5月13日〜15日(現地時間) |
場所 | サンフランシスコベイエリア(サンマテオ郡イベントセンター) |
参加者数 | 10,000人以上 |
セッション数 | 1,000以上 |
今回、弊社と一緒にSaaStrへご参加くださった企業様は以下の通りです。
企業名 | 氏名 | 役職/部署 |
---|---|---|
株式会社インフォボックス | 平沼 海統 様 | 代表取締役CEO |
株式会社クラフター | ⼩島 舞子 様 | 代表取締役社長 |
株式会社クラフター | Fei Yang 様 | CTO |
株式会社Conoris Technologies | 井上 幸 様 | 代表取締役 |
株式会社Mer | 澤口 友彰 様 | Co-Founder & CEO |
株式会社Mer | 服部 真 様 | 執行役員 |
今年のSaaStrで最も印象的だったのは、やはりイベント全体が「AI一色」だったことです。昨年までの「SaaStr Annual」から「SaaStr AI Annual × AI Summit」への名称変更は、まさに時代の変化を象徴しているものといえるでしょう。
会場を歩いていると、ほぼ全ての企業ブースでAI機能を搭載したプロダクトが紹介されていました。特に目立ったのは、営業やマーケティング領域でのAI活用事例です。これまで人の手に頼っていた業務を、AIが代替するソリューションが数多く展示されていました。
さらに面白かったのは、参加者同士のネットワーキングにもAIが活用されていたことです。今年から新たに始まった「SaaStr’s Who Do You Want to Meet AI Networking Program」では、SaaStr専用アプリを通じて、講演スケジュールの確認や会議予約はもちろん、AIが参加者の興味関心に応じて最適な相手をマッチングしてくれる仕組みが導入されており、AIが「スタンダードな存在になった」ことを肌で感じることができました。
オフィシャルサイトでも「Indoor/Outdoor Event」と明記されているとおり、メインステージや展示ブースは屋内にありながら、小規模ステージや休憩スペース、フードトラックなどは屋外に配置されています。
晴天のもとで気持ちよく交流できる環境は、参加者同士のコミュニケーションを自然と促進していました。日本の展示会では見られない、まさにアメリカならではの開放的なイベントです。
アメリカらしいエンターテイメント精神も随所に感じられました。SaaStrのノベルティがもらえる人間クレーンゲームをはじめ、各企業ブースでもスクラッチゲーム、ハンマーゲーム、ダーツなど、参加者を楽しませる工夫が満載です。
SaaStrの主催者であるジェイソン・レムキン氏のキーノートでは、SaaS業界が歩んできた過去と、これから向かうべき未来についての講演が行われました。同氏によると、SaaS業界は主に「2023年以前の成長時代」と「2024年以降の競争時代」という2つの時代に大別できると語りました。
〜2023年:成長の時代
2024年~:激変の時代
このキーノートで特に印象的だったのは、AIが単なるツールではなく「ビジネスの根幹を変える存在」になっているという指摘です。
製品開発やサポート、営業活動の自動化が進み、従来のやり方では競争に勝てなくなっている企業が増加していることに加えて、従来のプレイブックや働き方に固執する企業や人材は淘汰され、およそ20〜40%の従業員がAI時代に適応できない可能性があると指摘しました。
こうした変化に対応していくためにも「実験レベルではなく、本気でAIを活用し、絶えず学び続け、イノベーションを起こし続ける執念が必要」と強調しており、変化に適応できない企業や人材は取り残される時代に突入したことを実感しました。
会場でひときわ注目を集めていたのが「ARTISAN」というスタートアップのブースでした。
ARTISANは、2023年設立のAIを活用したアウトバウンド営業自動化プラットフォーム「Ava」を提供する企業です。AI BDR(ビジネス開発担当者)がアウトバウンド営業における一連の業務を自動化し、300万件以上のB2Bデータベースを活用して国際的なリード発掘を自動的に行うことができます。
しかし、最も話題になったのはブースに大きく掲げられた「STOP HIRING HUMANS(人を雇うのをやめよう)」というコピーでした。このメッセージは、レムキン氏のキーノートで語られた「AIが人を代替していく時代」を象徴しているものだと感じられました。実際、多くの参加者がこのブースの前で足を止め、熱心に議論を交わしている光景が印象的でした。
今年はベンチャーキャピタルのメイフィールド氏が主催するAIデモピッチも開催され、AIを活用したプロダクトのスタートアップがエントリーし、ファイナル3社が会場でピッチを行いました。
優勝したのは、元テスラのエンジニアコンビが2024年に設立した、AIエージェントを活用した次世代動画編集プラットフォーム「Mosaic」です。
従来の動画編集にかかる手間と時間を大幅に短縮し、字幕や吹き替え、テキスト挿入や音声改善、サイズ変更などの諸々の編集を自動化することができます。若いエンジニアが身近な困りごとからイノベーションを生み出したストーリーを直接聞くことができ、とても印象深い体験でした。
今年もITreviewでは、世界最大規模のソフトウェアレビューサイト「G2.com」を運営するG2社のゴダードCEOとの特別セッションを開催しました。
ゴダード氏からは、まず自身の経歴をお話しいただいた後、参加者の質問に答えていただく形で進行しました。ここからは、特に印象的だった質問を抜粋して紹介していきます。
G2.comとは?
米国イリノイ州に本社を置く世界最大規模のソフトウェアレビューサイト「G2.com」の運営会社。ビジネスソフトウェアやサービスに特化してレビューの収集やランキング評価を行っている、まさに私たちITreviewのお手本とも呼べる存在です。
Q1:AIがどのような変化を市場にもたらしているか?
ゴダード氏の回答で興味深かったのは、情報収集方法の根本的な変化についてでした。
この変化により、Webサイトのトラフィックが減少傾向にあり、Webマーケティングにおいては、従来のSEO(検索エンジン最適化)から新しいGEO(生成エンジン最適化)への対応が重要になってきているとのことでした。
▶ 関連記事:LLMO(GEO)とは?SEOとの違いやAI時代の流入戦略を徹底解説!
Q2:SaaSビジネスにおいてAI以外で注視すべきポイントは?
ゴダード氏はAI以外で注視すべきSaaSのポイントについて、以下の5つを挙げていました。
特に興味深かったのは、SaaS業界全体では「ホリゾンタル(横断的)ではなくバーティカル(業界特化)な市場が活発化している」という指摘でした。AI時代においては、汎用的なプロダクトはもちろん、専門性の高い領域での活用が加速しているようです。
今回ご参加いただいた企業様から、貴重な感想をお聞かせいただきました。
参加の目的:「今年より株主になったG2のゴダード氏への挨拶と近況報告、また、AIに対するグローバル全体の温度感を知るために参加しました。」
印象に残ったセッション:「HubSpotのセッションとG2のセッションが印象的でした。特にAI導入によるGo-to-Market指標の”動かせなかった”領域へのインパクトや、トップダウンでのリードと”Weekly Wrap”文化の醸成、Go-to-Marketにおける”量”から”パーソナル”への議題など、自社にとっても関わりのある貴重な体験となりました。」
ITreview企画について:「多様なバックグラウンドを持つ皆様とカジュアルに意見交換できたことが大きな収穫でした。特に、業界横断で抱える課題や成功体験を直接聞くことで、Infoboxが提供すべき価値のヒントを多く得られました。」
参加の目的:「グローバル最先端の最新トレンド調査、特に成功企業の戦略や新たなビジネスモデルを肌で感じ、学ぶことを目的として参加しました。」
印象に残ったセッション:「最も印象に残っているセッションはG2 CMOとのセッションで、GEOについて知ることができたのは非常に大きな収穫でした。自社でも調査し、取り組みを始めたいと思います。AIの活用に関しても日本の数年先をリードしているイメージで、衝撃の連続でした。」
ITreview企画について:「国内外のリーダーの方々とリラックスした雰囲気の中で深く意見交換ができたことが最大の収穫です。G2社の豊富なデータに基づいた客観的な市場分析はとても参考になりました。」
参加の目的:「自社もSaaSのスタートアップであることから、主にAIにおけるSaaS業界での活用と影響についてウォッチしたいと思い参加を決めました。」
印象に残ったセッション:「HubspotのCEOのセッションとBessemerとSaaS企業たちのパネルが特に印象的でした。グローバルな大手SaaSのAIに対する姿勢、今やらねば自社が沈没するという覚悟でAIに向き合っている覚悟は、自分自身のAIへの認識を改めざるを得ないレベルの気迫がありました。早速自社でもAI活用の推進を今まで以上に進めています。」
ITreview企画について:「ゴダード氏とのセッションが非常に興味深く、長年SaaS業界を見てきた彼の目線から見た今後の展望を聞くことができたのは、大変価値ある体験だったと思います。」
いかがだったでしょうか?今回のSaaStrは、まさに「AIが当たり前に浸透した世界」を象徴する大変意義深いイベントだったように思います。
世界最先端のSaaS動向を肌で感じ、グローバルで活躍するリーダーたちと直接交流できることは、日本では決して得ることのできない貴重な体験となりました。
来年も同様の企画を予定しておりますので、参加をご希望のベンダー様は担当CSまでご連絡ください。一緒にSaaSの未来を体験し、日本のSaaS業界の発展に貢献していきましょう!
【次回開催予定】
皆様のご参加をお待ちしております!
投稿 AI時代の本格到来「SaaStr AI Annual 2025」現地レポートまとめ | 写真で振り返る世界最大級のSaaSカンファレンス は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 【971名を調査】現代のビジネス情報収集手段を徹底調査!AI検索利用率が3倍以上に!? は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>本記事では、先日ITreviewが実施した『ビジネス情報収集活動における意識調査アンケート』の結果をもとに、各設問ごとにどのような傾向が見られたかについて、詳しく分析していきます。
令和7年3月、ITreviewでは会員のユーザー様に向けて「ビジネス分野における情報収集活動において、どのような媒体を利用しているか」という趣旨の意識調査アンケートを実施いたました。
近年、急激な成長を遂げている生成AI分野の登場を皮切りに、YouTubeやX(旧Twitter)、Instagramなどの各種SNSの台頭など、昨今ではビジネスにおける情報収集手段が大きな変化を見せています。
今回のアンケートでは、そうした情報収集活動の変化や利用媒体の実態調査を目的として、総勢971名もの会員の皆様にご協力をいただくことができました。この場を借りて深く御礼を申し上げます。
情報収集手段 | 回答数 | 割合(%) |
---|---|---|
Google検索 | 854 | 88.0% |
ChatGPTなどのAIによる検索 | 459 | 47.3% |
ニュースメディア | 453 | 46.7% |
SNS(Facebook、X(旧Twitter)など) | 262 | 27.0% |
メールマガジン | 256 | 26.4% |
YouTubeなどの動画メディア | 238 | 24.5% |
比較サイト | 200 | 20.6% |
新聞・テレビ | 180 | 18.5% |
知人からの紹介 | 99 | 10.2% |
ブログ記事 | 94 | 9.7% |
その他 | 72 | 7.4% |
オンライン広告 | 37 | 3.8% |
わからない/答えられない | 5 | 0.5% |
現在の情報収集手段については、Google検索が88.0%、ChatGPTなどのAI検索が47.3%、ニュースメディアが46.7%と上位を占めており、デジタル変革の加速と多様化が顕著に現れています。
Google検索の圧倒的な利用率は、検索エンジンの利便性と信頼性によるものです。ビジネスパーソンにとって必要な情報を効率的に収集できる手段として不可欠であり、企業のSEO対策重要性を改めて証明しています。
AI検索が47.3%という高い利用率を記録している要因は、生成AI技術の急速な普及にあります。対話型AIが新たな情報収集手段として定着しつつあり、BtoB企業のマーケティング戦略においてAI対応の必要性が高まっています。
情報収集手段 | 回答数 | 割合(%) |
---|---|---|
Google検索 | 717 | 73.8% |
ニュースメディア | 359 | 37.0% |
メールマガジン | 187 | 19.3% |
SNS(Facebook、X(旧Twitter)など) | 184 | 18.9% |
比較サイト | 165 | 17.0% |
新聞・テレビ | 161 | 16.6% |
ChatGPTなどのAIによる検索 | 139 | 14.3% |
YouTubeなどの動画メディア | 137 | 14.1% |
ブログ記事 | 121 | 12.5% |
知人からの紹介 | 66 | 6.8% |
その他 | 57 | 5.9% |
わからない/答えられない | 39 | 4.0% |
オンライン広告 | 26 | 2.7% |
過去の情報収集手段については、Google検索が73.8%、ニュースメディアが37.0%、メールマガジンが19.3%と上位を占めており、テクノロジー採用サイクルの短縮化が鮮明に表れています。
最も顕著な変化は、AI検索の利用率が14.3%から47.3%へと約3.3倍に急増している点です。わずか3年間で33.0ポイント増加した要因は、生成AI技術の実用性とビジネス現場での有用性にあります。
Google検索も73.8%から88.0%へと14.2ポイント増加した背景には、リモートワークの普及と業務のデジタル化があります。オンライン情報収集がビジネス活動の中核を担うようになったことが読み取れます。
年齢層 | 割合(%) |
---|---|
50代 | 31.4% |
40代 | 28.4% |
それ以上 | 15.4% |
30代後半 | 9.4% |
30代前半 | 8.5% |
20代後半 | 5.6% |
20代前半 | 1.2% |
年齢分布については、50代が31.4%、40代が28.4%、それ以上が15.4%と上位を占めており、中堅・ベテラン層中心の信頼性の高いデータとなっています。
50代と40代が合わせて約60%を占める要因は、これらの年齢層が企業における意思決定権を持つ管理職やリーダー層が多いことにあります。ITツールやSaaSの導入検討における最終決定者層の行動パターンを反映したデータとしての価値があります。
30代以下が合わせて24.7%含まれることで、デジタルネイティブ世代の行動パターンも適切に反映されています。この構成により従来型とデジタル型の情報収集手段の並存が現実的に表現されています。
業種 | 割合(%) |
---|---|
IT・広告・マスコミ | 25.2% |
製造・機械 | 21.7% |
小売・卸売 | 15.4% |
サービス | 9.8% |
建設・建築 | 8.0% |
コンサル・会計・法務 | 3.4% |
教育・学習 | 3.2% |
不動産 | 2.8% |
病院・福祉・介護 | 2.8% |
運輸 | 1.8% |
業種分布については、IT・広告・マスコミが25.2%、製造・機械が21.7%、小売・卸売が15.4%と上位を占めており、ITリテラシーの高い業界を中心とした代表性を持つサンプル構成となっています。
上位業種がこれらの割合を占める要因は、デジタル技術の活用や情報収集に対する感度の高さにあります。この構成により、AI検索の高い利用率(47.3%)や動画メディアの成長など、先進的な情報収集手段の普及状況を適切に捉えています。
小売・卸売業界やサービス業界の参加により、BtoB取引における情報収集の実態も反映されています。これらの業界では取引先との情報共有や市場動向の把握が重要であり、多様な情報収集チャネルの活用が求められています。
職種 | 割合(%) |
---|---|
その他専門職 | 25.0% |
経営・経営企画職 | 13.5% |
総務・人事 | 11.2% |
広報・宣伝・マーケティング | 9.5% |
営業 | 9.3% |
その他一般職 | 7.8% |
研究開発職 | 4.8% |
財務・会計・経理 | 4.7% |
設計 | 4.0% |
デザイン・クリエイティブ | 3.2% |
販売・サービス | 3.1% |
生産・製造技術 | 3.1% |
職種分布については、その他専門職が25.0%、経営・経営企画職が13.5%、総務・人事が11.2%と上位を占めており、意思決定に関与する専門職・管理職層が中心となった実用性の高いサンプル構成です。
その他専門職が最多を占める要因は、ITツール導入や業務改善における専門的判断を行う層からの回答が多いことにあります。経営企画職やマーケティング職は、組織における情報収集と意思決定の要となる役割を担っています。
これらの職種はビジネス課題の解決と戦略立案のために日常的に多様な情報源を活用する必要があり、情報収集手段の多様化は職務上の要請を反映したものです。特にマーケティング職では、SNS(27.0%)や動画メディア(24.5%)の利用増加が職務特性と密接に関連しています。
役職 | 割合(%) |
---|---|
一般社員・職員クラス | 30.1% |
課長クラス | 19.9% |
係長・主任クラス | 18.4% |
経営者・役員クラス | 13.0% |
部長クラス | 12.7% |
契約・嘱託・派遣・アルバイト | 3.9% |
事業部長・工場長クラス | 1.4% |
役職分布については、一般社員・職員クラスが30.1%、課長クラスが19.9%、係長・主任クラスが18.4%と上位を占めており、組織階層全体をバランス良くカバーした包括的なサンプル構成となっています。
一般社員が最多を占める一方で、管理職層が合計で64.0%含まれる要因は、組織内での情報流通と意思決定プロセスにおける各階層の重要性にあります。経営者・役員クラスが13.0%含まれることで、戦略的意思決定層の行動パターンも把握できています。
AI検索の高い利用率(47.3%)は、トップマネジメント層においても新技術への適応が進んでいることを示しています。一般社員層の回答により現場レベルでの実際の業務における情報収集実態も適切に反映されています。
投稿 【971名を調査】現代のビジネス情報収集手段を徹底調査!AI検索利用率が3倍以上に!? は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 自社での開発が難しいからこそ、手厚い導入支援を ー 生成AI導入支援サービスを提供するソフトバンクに聞く は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>しかし、AI活用を進めるにあたっては「何からはじめていいのかわからない」や「そもそもAIを使って何ができるのかわからない」などの課題感から、なかなか導入に踏み切れないと感じている経営者・企業担当者の方も多いのではないでしょうか?
今回は、新しい生成AI導入支援サービスである『Azure OpenAI Service スターターパッケージ』をリリースしたソフトバンク株式会社の佐野氏と西氏へ、生成AI導入のポイントや導入支援を利用することで得られるメリットなどについて、お話しを伺いました。
西氏:従来のシステム開発では、まず目先の課題があってから、その課題に対して要件を定義してシステムを開発していく、というのが一般的なフローだと思います。しかし、AIの活用が世界的なブームとなっている昨今では「AIを使って何かをせよ」といったように経営層からトップダウンで来られるお客さまが非常に多いです。とりあえず「自分たちはAIを使って何かをしなくちゃいけない」でも「何からはじめていいのかわからない」という状態に陥ってしまっていて、AIの活用そのものが目的化しているというお客さまの声を多く聞いていました。
西氏:今回のスターターパッケージをローンチした背景としては、そうした課題への解決策として、まずは社内でセキュアに使えるChatGPTの環境を整えて、社員に使ってもらい、ここから「じゃあ何ができるんだろう?」と社内で検討していけるための、環境と必要な支援をパッケージとして提供することが目的でした。何からはじめてよいかわからない、どうやって進めてよいかわからない、このような課題を抱えたお客さまに対して、スターターパッケージという形で、ご提供しています。
西氏:はい。私たちソフトバンクもいち早く社内で「ChatGPTを展開します」ということも発表させていただいたのですが、まずは私たちソフトバンクの全社員(対象者2万人)が、自分たちでAIを使ってみるところからスタートでした。ですので、社内で培ったノウハウを一緒に提案できることに加えて、さまざまなお客さまの利用用途のなかでノウハウとして貯め込んでいったものをお客さまに提供していく、一緒に成長していく、そのような思いをスターターパッケージに込めています。
佐野氏:ありがとうございます。我々はスターターパッケージという形で設計・構築・導入といったところまで全て一括でご用意しておりますので、短納期でご提供できるというところです。また、我々も社内でChatGPTの運用ノウハウを蓄積しておりますので、自社でイチから開発や運用を実施するよりも、圧倒的にコストや工数といった部分を削減しながらご提供できるというところが一番のメリットかなと考えております。
佐野氏:それに加えて、我々は導入だけではなく、運用やサポートなどもトータルでご提供しておりますので、継続的に支援していける体制という部分でもメリットは大きいです。通常であれば、チャットUIの開発だけで終わるところを「じゃあこれを今後どうやってメンテナンスして維持管理してアップデートしていくのか」など、延々とコストが発生してくる問題であっても、ソフトバンクであれば当社の社内導入時のノウハウを共有させていただきながら伴走させていただきますので、一緒に成長していけると考えております。
佐野氏:そうですね。先ほどの話題にもあったように、やはりすでにエンタープライズのお客さま、大手企業ですと、トップダウンで開発しているところが多く、「とりあえず試してみている」というお客さまが未だ多いのが実態です。ただ、せっかく自社で用意した生成AIのチャットUIでも、一度に全社向けて展開してしまうと、トラフィックが一気に寄ってしまうので、それらをどのように分散して運用いくのかなど、今後の運用工数というところで課題を感じているお客さまが非常に多いです。
佐野氏:トップダウンで進められると早く形にはできるのですけれども、それを維持管理して、メンテナンスしてとなっていくと、リソースを延々と確保し続けていかなくてはいけないので、最終的に難しいという判断になってしまうことも珍しくありません。であれば、やはりそこは「ソフトバンクに任せよう」というお客さまが増えておりまして、もともと自社で開発していたUIを捨てて「ソフトバンクのUIに切り替えます」とおっしゃるお客さまも増えています。すでに多くのお客さまが短納期で導入いただいておりまして、その一部を弊社プレスリリース(https://www.softbank.jp/corp/news/press/sbkk/2023/20230802_01/)で発表させていただいております。
佐野氏:そうですね。我々のスターターパッケージは、納期などもあらかじめ決まっておりますので、お客さまの中でもリリースまでのスケジュールが立てやすいかと思います。また、急にプロジェクトが始まってしまい、先が見えない中でも、我々がしっかりと計画化して、取り組んでいけるという部分が一番大きいのかなと思います。
佐野氏:あとは、これもエンタープライズのお客さま事例なのですけれども、世の中で生成AIというものが流行しているなか、流行には乗りたいけれども、その後の導入効果が見えにくいため、そこに費用対効果を見出せるかを考えていらっしゃるお客さまもすごく多いのです。ただ、そこでやらないという選択肢を取ったときに「競合他社に差をつけられてしまうのではないか?」というところを気にされているお客さまが多く、まずは他社に差をつけられないためにも、スターターパッケージを入れて、使ってみて、POCで効果を測定して、もし本当に業務効率化が可能ということであれば本番として発展させて効率化を図っていこう、そう考えている経営者の方も多いですね。
西氏:はい。現状で言えば、まずは自社にある既存のデータを使ってどうにかしたいという要望が一番多いのですが、そうすると、じゃあまずは社内に蓄積しているQ&Aを入れてみて、それを引き出すChatGPTを作る、というところは、やはり一番取り組み易い部分だと思います。
西氏:他にも、研究所の事例で、今まで先人たちが貯めてきたデータが奥に追いやられてしまうのがもったいないというご要望がありまして、ではそれらをいったん全部AIに取り込ませることで、昔のデータを掘り起こせたらよいなとおっしゃるお客さまもおりました。とりあえずAIに聞いてみれば、何か出て来るのではないかと。宝探しじゃないですけど、これを機に自分たちのデータやノウハウをしっかり活用していく、そのような形で使いたいというお声もいただいております。
佐野氏:そうですね。スターターパッケージという形で提供しておりますので、ほとんどのお客さまには、まずはチャットUIを提供させていただいております。しかしその後、例えば、AIが会議の文字起こしを自動的に行ってくれて議事録まで作成してくれる機能等も目の前まで来ていますし、今あるデータから自動的に設計書を起こしてほしいみたいな、ちょっと未来的な要望もあるのですけれども、やはり皆さんChatGPTでいろいろな未来を感じていただいて、もっと「こういうことはできないの?」というお問い合わせはすごく多いですね。
佐野氏:また業界によっては、画像生成機能を求めておられるお客さまも非常に多いですね。マーケティング用途で資料の作成に画像を用いる機会も多いと思うのですが、例えば、新しい製品のモデルイメージを提案するときなどには、パワーポイントにはめ込むイメージ画像をほしいという用途での要望も多いので、そのような要望に対しては、チャットUIだけではなく、一緒に画像生成の機能も追加して、ひとつのUI上でテキストと画像を同時に生成ができるように提案しています。
佐野氏:そうですね。例えば、新しく提案する自動車が先進的なスポーツカーであった場合には「先進的なスポーツカーの画像を生成してください」とAIに指示することによって、見た目の先進的な自動車を画像として出力してくれます。そうした画像生成機能の追加についても、企業のデザイン部門やマーケティング部門などからご要望をいただいております。
西氏:現状は、お客さま社内のデータを生成AIへ連携させるためのプラグインを提供していくところから生成AIに組み込んで提供していくところからスタートしておりますが、今後はプラグインの拡充によって、外部にあるデータまで連携させて、生成AIに組み入れていくような動きを拡大することで、プラグインで全てのアプリケーションと生成AIを繋げていくことが重要なミッションだと考えております。
西氏:あとは、AIの仕組み自体も大切だとは思いますが、その活用の方法であったり、ノウハウの共有であったり、そうした技術以外の部分でもソフトバンクとしての価値を提供していきたいですね。結局のところ、プラグインもスターターパッケージも技術とノウハウがあれば誰にでも作れてしまうようなものなので、これをいち早く提供することはもちろん、生成AI全体に対する取り組みやノウハウ、世界観というところで、ソフトバンクに価値を見出していただければなと思います。
佐野氏:他の製品と比較する上でもう少し明確にしてほしい部分や、こういう課題があるのでこういう支援やサポートがあると嬉しいなどご要望がありましたら、ぜひレビューやフィードバックをいただけると嬉しいです。
ソフトバンク株式会社(https://www.softbank.jp/biz/)
サービスデリバリー部 サービスデリバリー1課 課長 佐野 雄一 氏
サービス企画部 サービス企画1課 西 弥生 氏
Azure OpenAI Service スターターパッケージ(https://www.softbank.jp/biz/services/platform/msp-service/azure-openai-starter-package/)
投稿 自社での開発が難しいからこそ、手厚い導入支援を ー 生成AI導入支援サービスを提供するソフトバンクに聞く は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 ITreviewにて掲載中のChatGPT・生成AI関連カテゴリー・製品を紹介中!ChatGPTを用いたユーザーレビューの分析・まとめ記事や生成AI導入・活用サポートをするベンダーへのインタビューも掲載中! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>生成AI製品のビジネスへの活用・導入、製品開発をコンサルティング・サポートするパートナー企業としまして、以下の5つのカテゴリーを紹介中です。
自社ビジネスへのChatGPT・生成AIの活用、及び自社サービス・製品へのChatGPT・生成AIの組み込み・開発時のパートナー選定の参考に是非、ご活用ください。
ChatGPT活用コンサルタントは、生成AI(ジェネレーティブAI)の一つであるChatGPTを中心としたビジネス展開のためのコンサルティングを提供する専門家やパートナー企業です。「社内業務においてChatGPTをどのように活用できるか」「どれくらいの工数が削減できるか」といった検討に関する課題解決に力を発揮してくれます。
ChatGPT導入・開発コンサルタントとは、ChatGPTを中心としたジェネレーティブAIのシステムや製品への導入、開発に関する専門的なコンサルティング業務を行うパートナー企業です。新製品の開発だけでなく、既存の製品やシステムへのChatGPTの機能組み込み時に、その独自の知識や技術を活用して最適な提案や開発リソースを提供します。
生成AI活用コンサルタントとは、生成AIを活用したビジネス展開をサポートする専門家やパートナー企業のことです。ビジネスへの生成AIの活用時に、独自の知見を活かしたサポート・コンサルティングを提供し、ビジネスの展開スピードの向上や強固な体制の構築などの効果を期待できます。
生成AIT導入・開発コンサルタントとは、生成AIのシステムや製品への導入、開発に関する専門的なコンサルティング業務を行うパートナー企業のことを指します。その独自の知識や技術を活用して最適な提案や開発リソースを提供します。
Azure OpenAI Serviceパートナーとは、Microsoft Azure上でOpenAIの自然言語処理モデルを活用するためのサービス、Azure OpenAI Serviceの導入や運用をサポートする専門のパートナー企業のことです。専門的な知識や経験が必要とせず大幅な業務効率化が期待できます。
この度、ITreviewではChatGPT・生成AIの導入・活用のサポート・コンサルティングを提供しているベンダー(サービスプロバイダー)へインタビューを実施しました。
第一段として、生成AIの導入支援サービスをローンチした株式会社Cuon様へ、第二弾として、ソフトバンク株式会社様へお話を伺っています。
現在、ChatGPT・生成AIの導入・活用を計画している方はぜひご参考にしてください。
生成AIに関連したカテゴリー以外のSaaS・ソフトウェア製品においても、ChatGPT・生成AIの連携機能を搭載した製品が続々と発表中です。ITreviewではそのようなChatGPT・生成AI機能を搭載した製品を、カテゴリーGrid・製品一覧で、一覧表示可能となっております。ぜひ製品選定時にご活用ください!
回答パターンの自動生成など回答補助、テキスト検索
ChatPlus / HRBrain / mitoco / Circlace / Cogmo Attend / HiTTO
生成AI機能搭載製品の新規登録はこちら、もしくは登録済みのベンダー様は管理画面左メニューの「カテゴリー追加申請」から可能です!
下記カテゴリーページに表示されておりますカテゴリーGridの右上、「絞り込み」のプルダウンリストから、「ChatGPT・生成AI対応機能搭載」の項目にチェックを入れることでカテゴリーGrid上での該当製品のフィルタリングが可能です。
(該当製品がカテゴリーGridへの表示要件を満たしている場合のみ、表示されます)
下記カテゴリーページの左側メニュー、「生成AI対応で絞り込み」から、「ChatGPT・生成AI対応機能搭載」の項目にチェックを入れることで製品一覧上での該当製品のフィルタリングが可能です。
投稿 ITreviewにて掲載中のChatGPT・生成AI関連カテゴリー・製品を紹介中!ChatGPTを用いたユーザーレビューの分析・まとめ記事や生成AI導入・活用サポートをするベンダーへのインタビューも掲載中! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 ユーザーレビューから見るChatGPTの多様な活用方法とその効果を紹介! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>そこで今回は、B2B向けIT製品/SaaSのレビュープラットフォーム「ITreview(アイティレビュー)」に寄せられたChatGPTへの163件(23年9月時点)のユーザーレビューを、ChatGPTを用いて分析しました。ユーザーレビューから見えた多様な活用方法とその効果について解説していきます。
まず始めに、どのような業界にて利用されているかの傾向について解説していきます。
もっとも利用されているのは「人材」や「ソフトウェア・SI」といった業界です。この業界での使用が多いのは、IT技術やAIとの親和性が高いからだと考えられます。特に人材業界では、求職者や企業とのマッチング、面談のスケジューリングなど、煩雑な業務が多く、自動化や効率化が求められており、ChatGPTのようなAIツールがマッチすると考えられます。
また、「ソフトウェア」や「SI業界」では、技術的な問い合わせやサポートが必要な場面が多いため、ChatGPTを用いて24時間365日のサポート体制を実現する企業も増えてきています。
ITreviewでは一般的な利用者であるユーザー(利用者)・導入決定者・IT管理者・ビジネスパートナーといったユーザーごとの導入における立場のデータを取得していますが、この中ではIT管理者およびユーザー(利用者)からの評価が高く、多くの用途で使用されています。
IT管理者は、システムとの統合やAPIの活用に関する知識が豊富であり、汎用的に利用可能なChatGPTの機能を最大限に活用することができるため、高い評価をしていると考えられます。
一方、一般のユーザー(利用者)は、日常業務の中での問い合わせや情報検索など、具体的なタスクを効率化するためのツールとしてChatGPTを活用しています。
社内でのコミュニケーションツールとして利用されるSlackやTeamsにChatGPTを組み込み、「AI相談室」としての活用しているというユーザーレビューがありました。社員が業務中に疑問や質問を持った際に、リアルタイムに回答を受け取ることができるため、業務の効率化が図れると推測できます。
ユーザーレビュー抜粋:社内の業務効率化に一役買ってます
社内チャットツールとChatGPTを連携し、AI相談室という部屋を作りました。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/165712
ウェブサイトや社内データベースなどからの情報収集としてChatGPTを活用することで、迅速な対応が可能となります。通常、人力で対応した場合には調査のための工数がかかりますが、この機能により、プログラミングにおけるコードの書き方の相談や製品価格の調査などに活用しているユーザーも見られました。
ユーザーレビュー抜粋:自分にとっての良き”秘書”として使うことをおすすめします。
「自分がやらなくてもよかった単純な作業」などはChatGPTにまかせることができるので、業務効率化につながると思います。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166117
ChatGPTが収集した質問や回答のデータを分析することで、ユーザーのニーズや傾向を把握することが可能です。この機能を活用し、より精度の高い回答や新しいサービスの提案・情報のまとめに活用するユーザーもいます。
ユーザーレビュー抜粋:分析に使える
今までのGoogleの検索のように使用するのではなく、分析が得意かなと感じる。例えば県庁所在地ごとの人口を一覧で出力する等、今までの検索では1つ1つ検索する必要があったが、まとめて検索、出力が可能。今までは検索の結果を人手で一つ一つ整理する必要があったが、その手作業をまとめて実施してくれるので検索だけでなくその後のまとめ作業も同時に実施してくれるのでその手間や時間を削減できる。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166181
ChatGPTに問題解決のアイデアや提案を投げかけることで、従来の方法や考え方に囚われず、新しいアイデアや解決策を考え出すことが可能です。
得られた回答や提案をもとに新しい視点や発想を得ているレビューをご紹介します。
ユーザーレビュー抜粋:多すぎるプラグインの組み合わせが使いこなすコツ
実際の商品開発で活用しており、ランダムなペルソナ設定とテーマに対するアイデアを組み合わせて、付加価値の高い順にアイデアと根拠をテーブル形式でまとめるプロンプトを作成して、様々な商品アイデアを創出しています。しかしなかなか目新しいアイデアは出ないので、独自のバイアスを壊すフレームワークノートを組み合わせて、さらに新規性の高いアイデアに昇華している。
一発で成果物を生成するゴールシークというプロンプトを学習したが、結局「問い」を設定して、AIと対話しながらゴールを目指す方が汎用性が高く、深い回答が得られる。
プラグインが大量に出てきているので、これからはその研究が成果物の質を高めるポイントになると思われる。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166216
ユーザーレビュー抜粋:無いころには戻れない
思考の整理(壁打ち)にとても役立ちます。
考えている事や整理したいことを入力していくと、バイアスのかかってない返事がきます。
このバイアスのかかってない返事というのがとても大事で、余計な思念が無いので純粋な判断が出来るようになります。
また返事から、自分の中で新たな考えが生まれ、枝葉するようにどんどんとアイデアが生まれより良いものになっていきます。
その返答から得られる元になるのはあくまでも自分の考えなのですが、思考の広がりはドーピングしたような感じで、今まで見えていなかったものが見えてくる感じがあります。
ものすごく有能な仕事のパートナーがいる様です。無かったころには戻れません。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166273
ユーザーレビュー抜粋:文章の生成能力は良いが、精度には少し問題がある。
まだ試行錯誤しながらの使用ですが、〇〇の数字を上げるにはどうすればよいか?等の質問で、主にアイデア出しにて使用しています。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166275
ChatGPTを活用することで、調査業務や質問・問い合わせに対する回答など、時間が大幅に短縮されるため、業務の効率化が図れます。上述での使用例でもあったとおり、様々な業務で社員の工数負荷を軽減することができます。
ユーザーレビュー抜粋:会話するだけで知りたいことを教えてくれる
応用の幅が広く様々なことを効率化できます。文字の羅列を表にまとめてもらったり、あらゆる挨拶文の文章を考えてもらったり、アンケート内容の事例を教えてもらったりこれまで情報収集に時間が掛かっていたものが聞くだけでかえってくるので大変助かります。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166448
以下のレビューでは、ChatGPTにより事前にチェック時の検討項目をあげてもらうことで、オペレーション業務時のうっかりミスの削減に活用しています。このような項目のピックアップはデータの収集から必要項目の検討まで時間がかかることが予想されますが、ChatGPTにより事前にミスが起こりうる要素を指摘してもらい、それをもとにチェック事項を作成したとのことです。
ユーザーレビュー抜粋:事前に問題が起こりそうな事象を洗うことができる!
人間の作業でのうっかりミスをなくすことができた。
ChatGPTに事前の検討項目あげてもらい、チェックリストとして使うことでうっかり忘れたなどを回避することができた。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166171
ChatGPTでは複雑な命令文を使用しなくても、人間同士での対話のようにタスクを命令することが可能です。複雑なデータの検索や文書の自動作成など、従来では改善に複雑な処理が必要であった業務でもChatGPTを活用して効率化しているユーザーも見られました。
ユーザーレビュー抜粋:業務が完全にアップデートされた
確かに全部が全部正しい情報ではなく、コピー&ペーストはできないがPrompt次第で大きな成果が生み出せる。業務効率化としては最高のAIである。また、当社ではSlackと連携しているが、これも非常に楽である。社員とコミュニケーションをする流れで、ChatGPTを呼び出して対話することで、自然な業務フローを組み上げています。
https://www.itreview.jp/products/chatgpt/reviews/166113
いかがだったでしょうか。ITreviewとしてもChatGPTを業務活用するべく、ChatGPTへ投稿されたユーザーレビューをChatGPTを用いて分析するという初の試みを行いました。
作成については、
1.投稿されたレビューをChatGPTに一括で入力
2.入力したデータをもとにChatGPTを使い、原稿テキストを出力
3.出力された原稿テキストをチェックし、文章内の間違いや表現の修正
という行程で行っています。
通常の記事作成に比べ、構成案およびテキストの作成時における工数を大幅に削減できる効果を実感しました。しかし、文章内の間違いや表現については、通常の人間が作った文章よりも修正工数がかかり、まだまだ課題は多いという印象もあります。
とはいえ、いろいろな業務で活用することにより、課題とともに新たな利用方法も生まれてくるというのが新しい技術です。
データを扱うツールとなるため、機密情報などについては注意を払うことは必要ですが、ぜひ、みなさまの業務においても活用してみてはいかがでしょうか?
また、ITreviewでは今回ご紹介したChatGPTのユーザーレビューが見れるほか、生成系AIのその他の製品のユーザーレビューも取り扱っております。無料でご覧いただけますので、ご興味のある方はぜひ下記のリンクよりご覧ください。
投稿 ユーザーレビューから見るChatGPTの多様な活用方法とその効果を紹介! は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 生成AI導入の秘訣と導入支援サービスを利用することのメリット ー 生成AI導入支援サービスを提供するCuonに聞く は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>しかし、AI技術者の確保や自社システムへのスムーズな組み込み、運用ルールの策定など、これからフルスクラッチで開発を進める場合、乗り越えなければならない課題が多いこともまた事実です。今回は、生成AIの導入支援サービスをローンチした株式会社Cuonの大川氏と伊藤氏へ、生成AI導入の秘訣や導入支援を利用することで得られるメリットなどについて、お話を伺いました。
大川氏:弊社では、これまでRubyをベースにしたウェブシステムやPCサービスなどを、システムソリューションという形で、お客様に対して構築・提案を行っていました。ただし、近年になってパッケージ化されたECシステムがどんどんと一般化しているなか、なかなか他社との差別化が難しい。さらには、今後お客様がDXを進めていくうえで、一番キーとなるところというのは、どちらかというと実際に手足を動かす部分の自動化ではなく、人間が考えるような部分を自動化して、お客様の行動に対するレコメントを投げたり、より高度な判断をして提案したりするようなサービスにつなげていかないと、こうしたウェブシステムやECシステムの将来というものは、なかなか厳しいのではないかという懸念がありました。こうしたところで、新しい技術を使って何か付加価値の高いサービスを提案したいというところが、このサービスをローンチした背景です。
サービスを導入するにあたっては、まずはお客様のニーズをしっかりと把握して、それを要件に落とし込むという作業が絶対に必要にはなりますので、そこで生成AI導入コンサルという形でメニューを展開して、ノウハウが溜まってきた段階で、それらをいくつかのパッケージメニューとして、もう少しとっつきやすい形でお客様に提供できたらいいなという形で考えています。
大川氏:はい、そうですね。もちろん、単純に生成AIとして使うということでも、DXや効率化というところでは非常に大きな効果がありますので、そのような使い方で基本的には問題ないのですが、弊社のシナジーという観点では、やはり既存サービスとの連携というところが大きいです。
大川氏:最近になって多い利用形態としては、チャットボットで使用されるパターンです。ウェブのフロントから接続してきたエンドユーザーをサポートをするような形で使われるケースです。そのため、CRMなどのシステムにAIが割って入るようなイメージではなく、疎結合としてウェブシステムなどにつなぐパターンが多いですね。
例えば、教育系のお客様の場合であれば、膨大なファイルサーバーに昔の試験の回答データが大量にありますので、そのデータを活用して「国語の苦手な生徒にはどのような問題を作れば良いか?」をAIに聞くと適切な問題を作ってくれたり、もしくは、算数の場合はなかなか難しいのですが、国語の場合は感情分析ができるので「その生徒がどんな感情で答えを導き出したのか、その答えに対して先生はどのような点数を付けてあげるのがベストなのか」など、そういったところのアドバイスまで生成AIは行ってくれるので、そうした使い方をするケースもありますね。
大川氏:はい、仰る通りです。これは別件なのですが、医療業界の話で、お医者さんは患者さんの話を聞きながら電子カルテで処方箋を入力していくんですけれども、お医者さんによっては診察のノウハウにバラつきがあるらしいんです。なので、誤った処方をしないように、お医者さんが記入した電子カルテの内容を生成AIが横目で見て、過去のカルテデータと比較しながら、間違った処方箋を出しそうになった段階で警告をしてくれる、そのようなシステムを作りたいということで、我々としてもチャレンジしようとしているところです。
大川氏:そうですね。逆説的になってしまいますが、正直に言うと、仕組み自体は何か一生懸命プログラムを書いてガッツリと開発しないといけない、そういう類のものではないんです。じゃあ何が言いたいのかというと、やっぱりAzureとかAWSとか、大手のクラウドベンダーがそういったツールを出していたりもしますし、あとはPythonなんかでも、幅広いフレームワークツールが出ているので、そういったものをトータルで組み合わせて、なおかつAIの知識というものがあれば実は誰でもできるものなんです。
ただし、多くのお客様が難しいと思われる原因は、そもそものクラウドに対する知識というものが、エンドユーザーやSIベンダーも含めて、日本人は詳しくないということです。それぞれのクラウドごとに、異なる観点で、異なる立ち位置で、様々なサービスが乱立しているため、違うベンダーを組み合わせると意外と上手く動く、そのようなパターンもあります。そのあたりは非常に複雑なので、常に最新の情報を追っていかないと、すぐに品質が悪くなりますし、望みのシステムはできません。リサーチを継続しながら実装も並行して進めていく、そうしたところの課題感から、我々のような専門的な会社に頼るというところも大きいのではないかと思います。
あとは、教師データを用意したりチューニングしたりといった作業には、どうしてもノウハウが必要になってきます。そこはガッツリとシステムを作り込む話ではないのですが、例えば、プロットの入れ方をどう調整するのか、標準で用意しているドキュメントの検索ツールをどう使うのかなど、そういったところでもノウハウが必要になってくるので、そのあたりが難しいと感じて依頼するケースが多いように思います。ノウハウというものは日々更新されるものなので、そういったものはAIをやっているベンダーが導入をサポートすることで生き残っていくであろうと思っています。
大川氏:そうですね。まさに現在検証しているところではあるので、それによって「何人月の工数が削減できました」という具体的な効果はこれからというところです。ただし、使っていただいているなかでは、いろいろなPoCなどをやっているなかで、満足いく回答が全体の70%以上に上りましたというお声はいただいているので、かなり品質的にも施策によっては非常によく出ているのかなと感じています。
あとは、商品説明や顧客対応などの領域でも、非常に大きな手応えを感じています。例えば、インサイドセールスが商品の問い合わせを受け付ける場合、FAQがまとまっていない商品なんかだと、人間が商品のカタログを片っ端から読んで回答する必要があるので大変です。カタログの情報やFAQのデータを吸収したAIを活用することで、人間の代わりにAIが顧客対応をしてくれるというところでも、すごくラクになると感じています。
大川氏:そうですね。この仕事を続けてきて思うことは「人間って意外と他人の言葉を正確に理解できていないんだな」ということです。ある程度明確な教師データさえ揃えることができれば、実は人間よりもAIの方が正確に言語を理解している。みたいなことを少し思いました。おそらく、知識がないというよりも、うまく言葉を聞き取れていないんだと思うんですよ。結構人間っていい加減に聞いてますよね?っていう。
一方で、まだ品質が出ていない施策などもありますので、そこはすごく悩みながら進めているところではあるのですが、例えば「連休はどう取れば良いですか?」といったような会社の規定や規約に関する質問に対しては、品質の高い回答を返してくれるのですが、独自のデータでも冗長度が高いような質問をしてしまうと、やはり品質は落ちてくるので、教師データのチューニングとプロンプトの入り口をどうやって制御するかというのが今後のポイントになってくるのかなと思っています。
大川氏:そもそも伴走というのは既存のシステムがあって、それを効率化させるものだと思うんです。もちろん弊社が力を入れて取り組んでいるところではありますが、昨今の生成AIを見ていて思うのは、むしろ既存のシステムをアップグレードするというよりも、今後は基本的な仕組み自体が変わるのではないかと思っています。
例えば、現状のECサイトの場合、ショッピングサイトにユーザーが訪れて、商品をカートに入れて、AIがオススメの商品をレコメンドしてくれる、というのが一般的な流れです。そうではなくて、AIと人間が欲しい商品を言葉でやり取りする形で発展していくのではないかなと。根底から今までのやり方が変わる世界観が来てしまうと、我々ウェブシステムを開発しているCuonにとってはディスラプト的な展開だと捉えることもできますが、逆にものすごいビジネスチャンスだとも思っていまして、既存のサービスの価値を上げつつも、全く仕組みの違う、根底から考え方が異なるようなところにも上手く刺さっていって、この世界全体の真の意味でのDXに貢献できれば、Cuonとしてもハッピーなんじゃないのかなと思います。
ー たしかに、レコメンド機能というものは多くのECに備わっていると思いますが、そういった受け身の機能ではなくて、もっと積極的に攻めた営業さんが一人一人に付随していくといったようなイメージでしょうか?
伊藤氏:そうですね。僕が今ちょっと考えているところでは、Cuonはウェブのシステム開発を得意としている会社ですので、そうしたシステム開発の領域と生成AIとの組み合わせというところで、お客様に新しい価値を提供できれば良いのかなと考えています。
生成AIの特徴は自然言語処理です。自然な会話から感情の分析をしたり、ユーザーの心理状態を類推したりといった部分ですね。これを今までのシステムで構築しようとすると、テキストから感情の分析をしなければならないため、非常にレベルが高く、簡単にできるものではありません。そうした部分を生成AIに任せることで、より正確に、客観的に、工数も短く、お客様に価値を提供することができます。自然言語処理の特徴を活かしつつウェブサービスと組み合わせていくということができれば、Cuonとしてはすごく良いのかなと考えていますね。
株式会社Cuon
DX Sales&Consulting部 セールスディレクター 大川 啓一 氏
DX Sales&Consulting部 マネージャー 伊藤 翔 氏
投稿 生成AI導入の秘訣と導入支援サービスを利用することのメリット ー 生成AI導入支援サービスを提供するCuonに聞く は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 ChatGPTで何ができる?どんな仕事で活用できるのか は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>そこで本記事では、ChatGPTでできること、活用できる業務についてご紹介します。現段階で本格導入が難しい理由や、今後の付き合い方も解説しますので、新技術の現状を詳しく把握していきましょう。
AI技術を研究するOpenAIの「ChatGPT」は、昨年末から非常に注目が集まる対話側AIツールです。非常に進化が速いAIの領域ですが、現時点でChatGPTが得意とする項目について確認していきます。
ChatGPTは、ユーザーが入力した「質問」に対して正しいと思われる「答え」を提示してくれます。
従来、調べものをする際にはGoogle検索、Yahoo検索といった検索機能を利用するのが一般的でした。また、検索した結果の中から、自身で目的の内容を探し出し、情報の正しさを判断する必要があったでしょう。
一方で、ChatGPTは、質問した内容に対して、ビッグデータに蓄積された情報から正しい情報を要約して提示してくれます。一般的な検索と違い、質問に対する答えを提示してくれるため、自身で大量の情報を比較する必要がなくなるのです。
ChatGPTは、説明や文章の執筆を得意とします。
たとえば「〇〇について説明して」と指示を出せば、その内容に沿う文章を書き出してくれます。また、より具体的に指示したり、条件を設定したりすると、細かいニュアンスを読み取って、まるで人間が書き上げたような文章を作り出してくれます。
ChatGPTが書く文章は、見出しが表示されたり、要点を箇条書きでまとめてくれたりと、読み手側が理解しやすいのが特徴です。誰かに「ある内容」を説明できずに困っているのなら、ChatGPTを活用してみてはいかがでしょうか。
ChatGPTはプログラム言語のコーディングを指示できます。
JavaやC++、Pythonといったさまざまなプログラム言語はもちろん、HTML,CSSといったマークアップ言語にも対応可能です。「こういった表現がしたい」と具体的に伝えると、コードを提案してもらえるほか、自身が書いたコードのミスや改良案を提案してもらえます。
また、プログラミング初心者のサポートツール、エラー発生の原因究明ツールとして利用できるのが魅力です。ChatGPTは、実際にコード画面で提案してくれるため、そのコードをコピペしてテストできます。
ChatGPTは、仕事に活用できる便利なサービスとして話題になっています。現段階でどのような仕事に活用できるのか、参考例を3つ見ていきましょう。
ChatGPTは、指定したキーワードに関連する情報や文字列を、アイデアとして提案してくれます。たとえば、小説家や音楽家はChatGPTを活用することで、読みやすい文章や歌詞を生み出すことが可能です。
まずは、自身で小説用の文章や歌詞案を作成します。その内容をChatGPTのメッセージ欄に記載し「記載した内容をベースに文章案(歌詞案)を作ってください」と指示をするだけで、即座にアイデアを提案してくれるのが特徴です。
また、具体的な文章や歌詞を使わずとも、キーワードを並べて指示するだけで、文章や歌詞を作り出してくれます。chatGPTは、アイデアやキーワードが思い浮かばず困った際のサポートツールです。第二の脳として、良いアイデアを提案してくれるでしょう。
ChatGPTは、ライターとの相性が良いツールです。たとえば、読者の心に刺さるキャッチコピーのアイデアや、リサーチに時間のかかる記事構成を即座に提案してくれます。また、記事全体の流れを作るだけではなく、実際に各項目の執筆を指示することが可能です。
ChatGPTを活用すれば、提案してもらったキャッチコピーをブラッシュアップして活用できます。また、作りたい記事をすべてChatGPTに書き上げさせて、装飾や文章の調整を自身で行うなど、時間のかかるライターの業務を効率化してくれるのが魅力です。
ChatGPTは、多種多様なプログラム言語、マークアップ言語に対応できることから、コーディングを行うプログラマーとの相性が良いツールです。
作りたいシステムやツールのフレームワークを提案させたり、動作エラーのチェックに必要なデバッグ作業を指示したりと、専門知識が必要なプログラミング作業を効率化できます。また、何万行も記載が必要なコーディングをチェックさせ、無駄のないコードへと変更することも可能です。
ChatGPTは過去の事例・データをもとに、プログラミングをサポートしてくれるため、初心者から上級者の目的に添って、幅広いサポートを行ってくれるのが魅力です。
期待値の高い領域に学術研究が挙げられますその理由としては、作成した文献のレビューであったり、類似する研究論文を即座に探すことができたりと、研究活動における手間のかかる工程を一手に引き受けてくれる可能性を秘めています。ただし、現状では論文作成までは認められていないケースが多く、今後の展開に注目されます。
便利に活用できるChatGPTですが、まだ始まったばかりのツールで、現状は仕事に本格導入することはおすすめしません。次に、ChatGPTの本格導入を様子見すべき理由を2つご紹介します。
ChatGPTに質問や指示を行った際、必ず正しい答えが返ってくるわけではありません。極端な例ではありますが、参考として次のような返答が返ってくる可能性もあるのです。
また、正しい答えを出してくれる場合もあれば、誤った情報が紛れている場合があるなど、タイミングによって、精度が変化することにも注意しなければなりません。ChatGPTから出力された情報をまるごとコピペするのではなく、内容に誤りがないか確認したうえでブラッシュアップを加えて活用しましょう。
ChatGPTは、まるで人間が書いたような文章を作り出してくれるのが特徴です。しかし、文章に感情が込められていなかったり、「~ます。~ます。」と同じ文末が連続していたりと、読みづらい内容として出力される場合があります。
提案された文章をそのまま利用すると、読者が読みづらく、可読性を落としてしまう恐れもある状況です。よって、提案された文章をそのまま利用するのではなく、一度人間の手で編集を加える必要があると理解して利用しましょう。
便利な機能を持つChatGPTには利用するメリットがある一方、気を付けて利用しなければならないデメリットもあります。
もし、これから仕事にChatGPTを活用していく予定なら、現段階ではアイデア出しのサポートツールとして利用しましょう。出力された情報は必ず人間の目でチェックしたうえで、ブラッシュアップが必要です。出力された情報をまるごと利用するのはおすすめできないので注意してください。
しかし、ChatGPTは時間の経過に合わせて精度が高まっているのも事実です。定期的なバージョンアップにより、今まで以上に高品質な出力ができるようになるため、AI技術の動向を追っていくことをおすすめします。
アイデア出し、文章作成、プログラミングといった作業をサポートしてくれるChatGPTは、小説家や音楽家、ライター、プログラマーの作業を効率化してくれます。また、注意点などを理解して正しく活用すれば、効率的により良い成果を生み出せるでしょう。
世界中には、ChatGPT以外にも、さまざまなAIライティングツールが提供されています。日々進化を続ける技術のため、他ツールの特徴などを比較しつつ、仕事に活用できそうなサービスを探してみてはいかがでしょうか。
投稿 ChatGPTで何ができる?どんな仕事で活用できるのか は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 マシンラーニング(機械学習)をおさらい!ディープラーニングとの違いやメリデメを解説 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>そこでこの記事では、マシンラーニング(機械学習)とディープラーニングの違いについて解説します。
マシンラーニング(機械学習)とは、AI技術を搭載したシステムに知識とルールを学習させ、高精度の処理を実施する技術のことです。プログラミング言語のPythonを使って構築されています。主に次の3タイプの学習が行われ、用途ごとに学習方法が使い分けられています。
この3つには、答えを教えるか否かという違いがあります。学習方法を変えることで「期待通りの正解を導き出すシステム」と、「人が予期しない答えを導き出すシステム」を生み出せるため使い分けられているのです。
また、マシンラーニング(機械学習)を実施する際には、ビッグデータを読み込ませて学習させるのが特徴です。過去データを大量に読み込ませることで、精度の高い分析が行えます。
マシンラーニング(機械学習)と似ているAI技術に、ディープラーニングがあります。
マシンラーニング(機械学習)は、事前に準備したアルゴリズムの指定数に従ってデータを分析します。一方ディープラーニングは、アルゴリズムの数を指定せずとも自動で分析を階層化します。つまり次のような違いを持っています。
このことから、マシンラーニング(機械学習)は、莫大なデータ根拠をもとに判断する「ロボット」であり、ディープラーニングは、検討を含むAI基盤に判断を任せる「人間」に近いのが特徴です。
さらには、マシンラーニング(機械学習)は人間による指示が必要ですが、ディープラーニングは指示がなくとも自動で学習していくことから、似て非なるAI機能だと言えます。
マシンラーニング(機械学習)のメリットは次の通りです。
業務効率化に役立つ項目です。ひとつずつ見ていきましょう。
データ入力といった繰り返し作業は、今まで人間が実施していました。しかしこの作業は、集中力の低下によるミス発生といったリスクがあります。また、データ量が莫大であればあるだけ、人間の作業コストが膨れ上がります。
マシンラーニング(機械学習)を導入して学習を進めていけば、人間の作業だと時間がかかってしまう処理を一瞬で解決できます。データ分類や整理といった認識能力に優れていることから、作業コストの大幅な節約につながります。
マシンラーニング(機械学習)は、単純作業だけでなく複雑な作業にも対応できます。過去の情報から将来予測を行ったり、自動運転などのハンドル操作やリアルタイムでの障害物判断を行ったりと、複数の処理を同時に実施できます。
将棋ゲームやロボット操作にも活用できることから、多分野で注目されています。
マシンラーニング(機械学習)は、AI技術の中でも低価格で利用できます。ディープラーニングは高度な深層学習を行うことから、利用コストが高く設定されています。一方マシンラーニング(機械学習)は無料で利用できる製品や、低価格で利用できる製品が多数提供されています。
予算的にもハードルが低いことから、初めてAI技術を導入する会社にとっても利用しやすい技術だと言えます。
マシンラーニング(機械学習)のデメリットは次の通りです。
人間による指示や判断が必要です。導入前に確認しておきましょう。
マシンラーニング(機械学習)を利用するときには、大量のデータを読み込ませて学習させる必要があります。そのため少数のデータだけで学習させても、高い精度の分析が期待できないことを把握しておきましょう。
学習数が少なければ、事例の少ないデータ判断が難しく、正しい答えを導き出せません。マシンラーニング(機械学習)はビッグデータを扱う業務向きのため、まずは導入できそうな仕事があるか確認してみましょう。
マシンラーニング(機械学習)は業務効率化が実現するシステムですが、検討などの情報を出力できないことを知っておきましょう。莫大なデータを処理しつつ答えを導き出すことから、検討内容がまとめられないのです。
つまり、出力された結果の根拠を探そうとしてもブラックボックスになってしまうので、根拠が必要な業務への適用が難しいという特徴があります。
マシンラーニング(機械学習)はアルゴリズムのルールに則った判断を実施するため、導き出された答えが必ず正しいとは限りません。
学習方法のひとつである「教師あり学習」のように、導き出した答えは、最終的に人によって判断する必要があります。完全に機械任せにはできないことを把握しておきましょう。
AI技術のひとつであるマシンラーニング(機械学習)は、莫大なデータを取り扱う企業にとって欠かせないシステムとなっています。大量のデータを読み込ませて学習させることによって、大幅なコスト削減が期待できます。
マシンラーニング(機械学習)について詳しく理解してから導入を検討したいのなら、まずはITreviewが提供するツール紹介ページを参考に、気になる製品を比較してみてはいかがでしょうか。利用者のレビューや評価も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
投稿 マシンラーニング(機械学習)をおさらい!ディープラーニングとの違いやメリデメを解説 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>投稿 マシンラーニング(機械学習)はビジネスの現場にどう活用する?事例を紹介 は ITreview Labo に最初に表示されました。
]]>そこでこの記事では、マシンラーニング(機械学習)の活用事例について詳しく解説します。幅広い業務分野で活用できる技術ですので、ぜひ参考にしてください。
マシンラーニング(機械学習)とは、プログラミング言語の「Python」でアルゴリズムを構築し、そのルールに則り莫大なデータを学習させることで判断精度を高めていく技術のことです。様々な用途に活用でき、次のような分野で利用されています。
またマシンラーニング(機械学習)は、企業が持つ過去の業務データなどの「ビッグデータ」を使って学習できます。データ学習というトレーニングを積み重ねることで、特定のタスクの精度を高められるため、人材不足や繰り返し作業によるミスといった慢性的な企業課題を解決できます。
マシンラーニング(機械学習)を導入すると、サービス・商品を利用する顧客情報を分析できます。
店舗型企業といった利用者がいるからこそ成り立つ仕事は、時期や世の中の流れによって利益も変化します。このとき、売り上げアップを目標としているなら、顧客情報をマシンラーニング(機械学習)することで、次のことを分析できると知っておきましょう。
マシンラーニング(機械学習)を活用することで、顧客情報から店舗の需要を分析できます。どのような人物がどのような商品を好むのか「購入傾向」を分析できるので、次のような売り上げアップ対策が可能です。
スマホアプリといったサービスがあれば、そこから顧客情報を蓄積できます。入力情報の他にもアンケートなどを活用することで、マシンラーニング(機械学習)を最大限に活用できます。
マシンラーニング(機械学習)を導入すると、気候変動といった将来予測が行えます。
農業などの天候が関わる仕事では、事前に天気を予測して収穫時期や農作業のタイミングを検討する必要があります。しかし、天気は日々変化するため、人間による正確な予測は不可能です。
ここで役立つのがマシンラーニング(機械学習)です。気象庁で公開されている地域ごとの過去の気象データを学習させていけば、次のようなことに活かせます。
常に自然と隣り合わせで仕事を行う農業は、人間による予想が難しい場面が多々あります。自然災害の影響で収穫物に被害が起きてしまうこともあるので、マシンラーニング(機械学習)で将来予測を実施することで、効率の良い農業を実現できます。
マシンラーニング(機械学習)を導入すると、商品の販売分析や在庫管理に活用できます。
商品を販売するときには、在庫管理が必要です。しかし、人による判断で在庫数を決めるのは難しく、廃棄商品が出てくることが多々あります。このとき、マシンラーニング(機械学習)に過去の在庫情報を読み込ませていけば、次のような在庫管理が可能です。
多くの店舗型企業では、在庫情報がデータ化されています。既存のデータ(ビッグデータ)をそのままマシンラーニング(機械学習)に読み込ませることができるので、導入後すぐに在庫管理を効率化できるのが魅力です。
また、マシンラーニング(機械学習)はリアルタイムの情報も利用できます。データ数が多ければ多いほど高い精度の分析を行えることから、ぜひ過去データを役立ててみてください。
混雑や渋滞の予測に活用できます。
運送業では荷物を効率的に運び、件数を多くこなすことで売り上げのアップのカギです。そこで、混雑しがちな時間帯やエリアなどを事前に把握しておくことで、配達車両の移動をスムーズにするサポートが可能になります。トラックやタクシーなど、公道を活用する事業者にとっては、ビジネスに欠かせないものとなるでしょう。
マシンラーニング(機械学習)が搭載された製品を探してみると、複数のサービスが見つかります。その中でも会社がかかえる課題を解決する製品を導入したいなら、次のポイントをおさえて製品を選びましょう。
初めてマシンラーニング(機械学習)を導入する会社は、専門知識をそれほど必要としない製品を選ぶのがおすすめです。直感的な操作でデータを読み込ませられたり、出力情報が見やすかったりする製品を選ぶことで、使い方が分からないという問題を解決しストレスフリーで利用できます。
また、中級者~上級者向けの製品も販売されています。初心者には理解が難しい機能が登場し、操作に挫折する場合があるので気を付けましょう。
マシンラーニング(機械学習)は、データを扱う様々な分野で活用できます。現状の分析はもちろん、将来予測にも役立つAI技術であるため、分析関連の課題を抱えている企業なら導入をおすすめします。
しかし、選ぶ商品によって利用料金や機能に細かい違いがあるので、事前に価格やサービス内容を確認したうえで比較検討を行いましょう。まだマシンラーニング(機械学習)に触れたことがない人は、最初に無料版・デモ版を利用するのがおすすめです。
もっと多くのマシンラーニング(機械学習)を比較して自社に合ったツールを探したい方は、ITreviewが提供するサービス紹介ページを参考に複数の製品を比較してみましょう。実際に製品を使用した人のレビューや評価も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。
投稿 マシンラーニング(機械学習)はビジネスの現場にどう活用する?事例を紹介 は ITreview Labo に最初に表示されました。
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